羽衣線のクハ103-194への改造作業は、最終段階になっていますが、この場に及んで思わぬ失敗に気付く事態になりました。

 

改造ベースにしたクハ103ATC車(左)と、改造作業中のクハ103-194(右)の仮組立の姿です。仮組立とは言え、屋根板の前方が浮き上がっており、再び原因究明を行う羽目になりました。

 

今回は、最初に前面板手すりの修復から着手します。

ヘッドライト下部で削り落していた手すりの修復は、前面板の他の手すり仕様に合わせてプラ板で行うことにします。0.2mm厚のプラ板を0.5mm×1mmに切り出して、4mm間隔に並べて貼り付けました。ABS樹脂用接着剤で仮止めして位置合わせを行ってから、瞬間接着剤で接着しました。完全に固着してから、ヤスリで上下の角を落として丸く仕上げて、手すりを表現しています。他の手すりに比べて少し厚みが目立ちますが、貼り付け作業をして強度を保つにはこの厚さが限界です。

 

補修の終わった前面板を、ボディと組み合わせて勘合具合を確認していますが、この時点では屋根板の前端が持ち上がってしまう現象(過去に解決済みの認識)に気が付いていません。

 

前面板と側板との勘合具合も良さそうです。

 

こちら側から見た前面板は、上部が前方に傾いており、側板との間に隙間が生じています。

 

未加工のクハ103高窓車(左)と、改造作業中のクハ103-194(右)の比較です。未加工品の前面板は屋根板と綺麗に密着していますが、改造品の前面板は屋根板の間に隙間が生じ、右側に行くほど隙間が広がっているではないですか!明らかに勘合不良です。

 

大幅な切り継ぎ加工をしている前面板を再確認します。裏返しに置いてみると明確に判りました。前面板の切り継いだ上部の屋根カーブの具合が、ヘッドライト部分を境に左右で明らかに異なっています。迂闊なことに今まで気が付きませんでした。

 

角度を変えて見ると、前面板の右半分が明らかに屋根カーブと合致しておらず、更に突出している状況です。修正するには、単純にヤスリ掛けして屋根カーブに合わせれば良いと言う訳にはいかないのです。

 

前面板の裏面側の上部には段差が設けてあり、この部分に屋根板が乗る仕組みです。従って、今回の不具合を修正するには、切り継いである上部を一旦切り離して、屋根カーブに合うように高さ寸法と取り付け角度を変えて付け直す必要があります。

 

ベースとなる車両に低運転台・2灯式のクハ103を使用しておれば、このような問題は発生しないのですが、今回は余剰の新旧クハ103をニコイチで切り継ぐという改造テーマにおいて、注意力と切り継ぎ技量の不足と言えそうです。前面の再加工(切断と継ぎ直し)が必要になりましたが、慎重にやり直さないと全滅するので、日を改めて再加工することにします。

 

 

 

 

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