ゆるめ屋の父(71歳)です。↓
写真のビフォーと見比べ
アフターでは少し姿勢が整っているのが
分かりますでしょうか
とある施術をおこなった前後の写真です。
数年前に書店で見つけたこの本↓
「肩こりは10秒で治る」
当時の私はエステティシャンをしていたので
毎日お客様にマッサージを施していましたが、
あくまでもその目的は
美容と健康の維持増進のためです。
しかし、時には
「肩こりが辛いから揉んで」とか
「腰痛がひどいからほぐして欲しい」
などというご要望でいらっしゃるお客様もいらっしゃいました。
そして、その方達の多くは
マッサージジプシーで揉まれたり押されたりのマッサージがお好き。
特に強めな圧を希望される傾向が有りました。
だから
私の行うマッサージでは物足りないようで、
「もっと圧を強めて」などと言われることも有ったり
そこでいつも感じていた疑問
筋組織が硬いから痛みを伝える神経も圧迫され(麻痺していて)より強い刺激を求めているというのは分かるのですが、
果たして言われるがままに圧を強めて良いものだろうか
お客様が求めているのは、
脳が感じる「痛気持ち良さ」であって
体はきっとそれを求めてはいないはず。
その証拠に
ご自身でも指やマッサージ器具で
押したり揉んだりすることもあるというその体は
私の指が全く沈まないほどに硬直しているではないですか
強い刺激で筋繊維を壊してしまう→
修復される際により硬くなる→
さらに強い刺激を求める→
筋繊維の破壊…更に硬くなる……
と、負のスパイラルへと陥っているのでは
それに筋肉には
「伸張反射作用」があるから
刺激を受けると反射的に収縮してしまいます。
すると当然、
筋肉内部の組織液の循環が悪くなり
それがまた新たなコリの原因にもなってしまう。
ということは、
マッサージも施術方法を誤ると
逆にコリを悪化させてしまうのではないか
なーんてことを考えていた折に
この本に出会いました。
本に書かれていた理論にも納得する事が多く、
施術方法を知りたくて
実際に講習会に足を運び技術を習って来ました。
テクニックの名称は、
MRT(Muscle Release Technique=筋肉を緩める技術)というもので、
後に私のマッサージ全般、ドッグマッサージにおいても影響を受けることになります。
施術方法は、
動きの鈍い筋肉の繋がりを意識し、
一部だけでなく関連している筋の
それぞれ起始部や停止部、
そして硬くなっている部分に
そっと触れ
呼吸と共に揺れを伝えていくという方法で
筋肉を緩めます。
筋肉の知識を少し持っている人であれば、
直ぐにでも結果を出すことができます
とてもシンプルな軽いタッチ。
呼吸と筋肉の繋がりを意識し、
触れたり揺らしたりするだけで
自然と可動域が拡がり体が変化していくのです。
↓後ろから写した写真。
ふざけて下を向いているのではなく、
いつもこんな姿勢だったんです
父は、
関節リウマチと
脊椎管狭窄症を患っており
全身の痛みため徐々に動くこと自体が辛くなり、仕事もやむなく50代半ばでリタイア。
その日から10年以上もの間、
病院と近所の買い物へ行く日以外は
ほぼリクライニングソファに座った状態で
テレビを観たり趣味の絵を描いたりしながら
一日を過ごしていました。
そのため、段々と筋力が衰えてしまい
病気もあって関節もさらに固くなり
立ち上がると上の写真のような頭が下がったような姿勢になってしまうのです
当然リンパなど体液の廻りも滞ってしまうためむくみや低体温、そこからくる体のダルさなどにも悩まされていました。
以前は知人の勧めで治療院にも通い
整体や電気治療などもやってみたりもしましたが
治療を受けた後には、なぜか熱が出たり
吐き気続いたりしたため、(好転反応だと言われていましたが…)自然と足が遠のいてしまったようです。
それがMRTで タッチ&ゆるゆる しただけ。
30分ほどでこんな感じです。
「うぉ〜 肩が軽い」とちょっとテンションの上がる父を見て嬉しかった
とってもシンプルなケアなので
やるぞ!などと気張らずに
今でも気が向いた時に父に触れて
タッチ&ゆるゆる しています。
別にいちいち感想を求めたり、
可動域の確認などはしません。
時間も5分だったり30分だったりとマチマチです
なんか辛そうだな〜と感じたら
近くに行って撫でてゆるゆるして、という感じでやっています。
揉み返しなどのリスクがないのが一番ありがたい
まだ、MRTでは
ペットの施術は確立されてはいませんが、
受講生には獣医さんやペット関連のお仕事をされている方もいらっしゃったので
ペットのケアにもこの手法や考え方がどんどん応用されていくと良いなと思っています。
人と違ってペットの場合は
マッサージを受けて体が良くなるという概念がないので
ちょっとでも嫌なことをされると
ただ単に「嫌なことをされた!」で終わってしまいますからね
触られること自体が恐怖になってしまうと
マッサージの度に余計に筋が硬くなり
逆にコリを招く結果にもなりかねません。
私が理想とするペットのケアも、
やるぞ!などと気負わずに
日常に当たり前のようにあるもので
体と心の負担にならないもの。
ペットのケアこそ さらに優しく
日常の ナデナデ の延長で
〝いつの間にかやっちゃってるケア〟
を心がけたいなと思っています