<妄想Story>Sunshinesmile 2017.8 | =A MY ROOM~ゆりりんの部屋=

=A MY ROOM~ゆりりんの部屋=

佐藤勝利くんとSexy Zoneさんのお仕事記録メモ
なんか消えてしまったのでぼちぼち復元中・・・
(差し支える画像は削除しています)

先月書くかもと言っていた妄想小説ですあせo

書きたいことが出てきて、と書きましたが
書きたかったのは、"Sunshinesmile"の世界。

今回、ガチ芸能人のリアル勝利くん設定です^^;
なので、ご自分のイメージに差し障ると思われる方は
ほんとご注意下さい<(_ _)>

"Sunshinesmile"のストーリーの中で遊んでみました。
(それ、楽しいのは自分だけな・・・^^;)

私が書いたものは、もちろん、勝利くんがイメージしたものとは違うでしょうし
歌詞の解釈もいろいろに取れると思うし。
私にとっても、別にこのイメージが絶対だったわけではなく

(別のイメージもいろいろありましたが)
書いているうちになんとなくこういう展開になったというだけで。

名前は・・・意味とか字面とか音とかイメージとかいろいろ考えるのだけど
やっぱり優勝でしょ?と思ったら他は考えられなくなって^^;
 

苦情は受け付けませんので
この先は、自己責任でお進み頂けますようお願い致しますm(_ _)m




















Sunshinesmile  2017.8


(1)

ppp...ppp...ppp
スマホのアラームで目が覚める。
寝心地のいいセミダブルのベッド、真っ白なシーツ。

波の音が聞こえる・・・

起きて、カーテンを開けた。

眩し・・・
思わず眼を細めた。
(陽射しはニガテなんだ)

オーシャンフロントの窓から臨む海!
(昨晩は遅くにチェックインしたから見れなかった)
じわじわと昂まってくる。

けど、彼女はちゃんと来てくれるかな?
10時にここにおいでよ、と言ってある。
友だちとバーベキューするからと。
返事は聞いてない。

LINEしてみようか。AM7:20。

-おはよー ^ ^
-もう家出たよね?

すぐに返事はきた。

-今、品川駅。これから新幹線に乗ります。

来てくれる!途端に気持ちが舞い上がる。

-水着持ってきたよね?

-持ってきたけど......BBQでしょ?水着着ないから・笑

-海だよ?水着はマストでしょ

-日焼けしちゃう

-上着羽織ってていいよ ^ ^

バーベキューはウソだ。
友だちも来ない。
君と二人で会いたかったから。

* * * * *

時々行っていたプラネタリウムで俺は彼女を見つけたんだ。
最初は、たまたま目が合っただけ。
俺の進行方向前方の席に彼女は座っていたから。
こぢんまりとして座席数も少ない区の施設で
平日昼の早い回だと数人しかいなかったりする。

早い話が、一目惚れだ。
世の中、可愛い子、綺麗な子は沢山いるし
いいなと思うことは、そりゃ、ある。
だからといって、それで夢中になったりはしない。
そんな軽率な恋愛はしない。

だけど彼女は、不躾だった俺の視線から目を逸らさなかった。
正直、俺はちょっと警戒した。
「勝利くんですよね?」と言われやしないかと。
もし、それを言われたら、その瞬間に俺は一般男性ではなくなる。
恋愛はありえない。

そして実際、そういう恋愛はなかったし。
それでも、それなりに経験は、なくはない。
トラブルの心配不要という方面からの紹介とかはあるし
仕事の上でも、ある程度は必要な経験と割り切って。

なんて・・・俺、まだハタチなんだけど。

本気になれる出会いなんて期待もしてなかったし

長続きもしなかった。

目を見ればその人がわかる、は俺の持論だが
真っ直ぐ見つめ返してきた彼女のくっきりとした眼差しが印象的で
その美しさに心惹かれた。
捉え合った視線を解くタイミングを失っていると
やがて彼女は微かに微笑んで、手元の文庫本に視線を戻した。

* * * * *

ピンポン、ピンポン、とLINEの通知音が鳴った。
-新幹線、品川駅を出ました。
-駅に着いたら連絡すればいい?

-うん、電話して

-お天気はどう?都内は曇ってるよ?

俺は窓から外を見た。
陽射しが強さを増し、海が鮮やかに色づき始めている。

-晴れてるよ!
-朝日も海もキレイだよ!

プライベートリゾートの朝、清々しい輝きが美しくて・・・切ない。
これまで叶えることの出来なかった想いを
今日、この海で、俺は手に入れるんだ・・・







(2)

プラネタリウムで勝利くんと二回目に会った時、勝利くんは私の隣の席に座った。
その日はガラガラで、いくらでも席は空いていたのに。



そして、話しかけてきた。
「何、読んでるんですか?」
私の持っていた文庫本。
「『初恋』」
「初恋?」
「ツルゲーネフ」
「ふーん。面白いですか?次に何読もうかなって思ってて。それ持ち歩くのに軽そうだし」

勝利くんはゆったりめのトップスとワイドパンツのモノトーンコーディネートで
ニット帽からのぞく髪はかなり明るい茶髪
色の濃いサングラスをかけてて、普通の勤め人ではない感じ。
平日の昼間だけど、学生でもなさそうで。
(私は仕事がお休みの木曜日によくここに来ている)
ダンスかなにかやってる人かしらって思ったのだけど
細身で顔も小さいから、座っていると少年のようで
その人懐っこさに応えていた。

「少年の初恋のお姉さんは、お父さんの恋人でしたっていうお話」
「やばくね?有名な古典だよね?タイトルは初々しいのにドロドロな話なの?」
「あー、ごめんね、説明が下手で。面白いよ。毎年6月になると読みたくなって読んでるもの」
「なに、6月って。やっぱジトジトした話なんだ」
そう言って勝利くんは笑った。
彫りの深い顔立ち。見とれるほど濃くて長い睫毛、大きな目
きりっとした眉、綺麗な形の唇。
ニット帽で髪型補正なしでも、ものすごく綺麗な子だってわかる。
女の子より綺麗・・・私は急に恥ずかしくなってドキドキした。
それ以上話すことなく上映が始まったけど
50分間右隣に勝利くんの気配を感じて緊張して・・・
終わると勝利くんはその場でメモを書いて私にくれた。
「これ、よろしくね!」
そう言って、すぐに行ってしまった。
メモにはフリーメールのアドレスと
"連絡ください Shori "
と書いてあった。

* * * * *

スマホのランプが緑色に点滅していた。
通知2件。


-砂浜なう ^ ^

スタンプで返信した。

なんなの。

お友だちって、芸能人?
プライベートのお友だち?
私、遠慮すべきだった?

最初は私、勝利くんを知らなくて。
メールでお話して、LINEで繋がって。
食事したり、何度か会ったけど、いつも現地集合、現地解散。
一緒に外を歩いたことはない。
不自然さが気になるようになって、調べてみて、ようやく知って。

気まぐれで、からかわれてるか遊ばれてるんだと思った。
でも・・・私の知ってる勝利くんは、そんな人じゃない・・・

LINEのトークをスクロールして遡っていく。
他愛のない雑談しかしていない。
なんで誘われたのかわからないよ・・・?



私、何してるんだろう。

帰ろうか・・・

でも・・・

でももう、引き返すことなんてできない。

* * * * *

駅に着いて、勝利くんの指示に従って行くと
周辺の賑わいから隔てられた静かな海に出た。



綺麗な砂浜。ここでバーベキューは、絶対ない。
お友だちもいない。
「なんで・・・」
「決まってんでしょ。優さんと二人で遊びたかったの」
勝利くんはパラソルを左肩に担ぎ直すと、右手で私の手を取った。
「行こう!」





(3)

「優さーん!こっち!」

バシャバシャと水飛沫をあげて波打ち際に走り込む。
砂浜に立てたパラソルの日陰のデッキチェアにいる優さんに向けて
両手で水をすくって思い切り飛ばす。
(もちろん、届く距離じゃない)

日焼け止めも塗り合って、準備万端でしょ?
手を繋いだのだって初めてだったのに、触れ合う互いの素肌
うなじとか肩とか背中とか、もうヤバかったから
俺は早々に海へと飛び出した。

「泳ごうー!」
俺は海に入っていく(泳げないけど)。
ひとりではしゃいでいる。
両手を広げて彼女を呼ぶ。

優さんがパラソルから出てきた。
大きな浮き輪で水着姿を隠しているけど
隠しきれていない綺麗な立ち姿に俺は見惚れた。
パシャパシャと海に足を踏み入れた優さんは
そんな俺の視線を遮るように
俺に向かって水を掛けた。
俺も反撃する。
あがる水飛沫。
優さんの濡れた髪、滴の光る素肌
逃げようとする横顔、露わな首筋。

真夏の海が君を無防備にしていく。
熱い太陽が理性を溶かしていく。

俺は優さんを捕まえようと手を伸ばした。

* * * * *

遊び疲れた午後。
デッキチェアに倒れ込んだまま
手探りで優さんの手をとりぎゅっと握った。
すると俺の手は彼女に引き寄せられた。
優さんは繋いだ手を胸元に引き寄せて縮こまった。

砂浜を撫でていく風。冷えてきた・・・?

「来て」
俺はその手を引き寄せた。
優さんをバスタオルでくるんで
ひとつのチェアで身を寄せた。



ん・・・
え・・・?
おい・・・!
このシチュエーションで寝落ちするか?

目が覚めた時、腕の中に優さんはいなかった。
優さんはなぜかチェアの逆サイドに移動していた。
ホテルの白いバスタオルを頭から被り肩にかけている。
「マリアさまかと思った」
優さんは「え?」と言ってふふふと笑った。
「何してたの?」
「勝利くんを見てたの」
「タオル被って?」
「そう」
彼女は笑う。
「この顔、好き?」
「ん。好き」
「やっぱ顔?」
首を横に振って「それだけのわけない」と言う。
「俺のこと、好き?」
「好き」
「ほんとに好き?」
「うん」
俺は、優さんの「好き」を聞きたくて
何度でも聞きたくて問いかけた。
まだ俺は、それを言っていないのに。
俺は優さんの手首を捕まえて身を起こしかけた。
そして気づいた。彼女の背後から射し込む陽射し。
優さんは俺に日陰を作ってくれていたんだ。
寝ている間に太陽が傾き、チェアがパラソルの日陰から出てしまっていた。
本当なら、女の子の方が日焼けを気にするはずなのに
俺が日焼けしないようにと。

「優・・・」

掴んでいた手首を引き寄せると
優さんが掛けていたバスタオルが滑り落ちる。

「ありがとう」

込み上げる愛おしさに、最後の理性のかけらが溶けた。







(4)

心地好さに陶酔し、時間の感覚を失っていく。
どれくらいそうしていたんだろう・・・
先に唇を離したのは勝利くんだった。

「雨、降ってこないかなぁ」

え?
勝利くんの思考の展開に頭がついていかない。
「なんで?」
「そうしたら、部屋に避難する」
勝利くんは親指を立てて背後のホテルを示した。
あ・・・
けど、私はとぼけた。
「いいお天気だけどね」
「ずっとそうしたいって思ってたんだけどな」
「ひとりで気持ちよさそうに寝てたけど?」
「やめろよ」
頬を膨らませて口を尖らせて
目を瞑ってしょげていく勝利くんが可愛い。

「この天気じゃなー、雨は降りそうもないけど、夜になれば星が降る」

ん・・・?
今度は何?
「ポエム?」
「俺はケンティーじゃない。優さん茶化してばかりいるんだから」
茶化しているわけじゃないんだけど
「さん付けに戻った」
私、はぐらかしてるのかな・・・
「優」
勝利くんの声が真剣みを帯びた。
勝利くんが何か言いそうに思えて
ずっとそれを聞きたいと思っていたのに
でも私は慌てて遮った。
「いい・・・夢でも嘘でも・・・このままでいられたらそれで・・・」
「夢とか嘘だと思ってるの?」
勝利くんが言った。私は勝利くんを見た。
「俺・・・優の前で唯の男じゃないこと、あった?優を不安にさせるようなことした?」
真っ直ぐ見つめてくる、捕らえて離さない強い眼差し。
私は首を横に振っていた。
「なら、それを信じてよ。不自由なこと、寂しい思い、させちゃうと思うけど」
「いや・・・俺、結婚出来るかわかんないし、悲しませるかもしれない・・・俺、全然ダメじゃん」
「だから優が嫌になったら別れて構わない」
「けど、俺は、絶対裏切らない。それだけは約束する。それしか約束できないようなヤツだけど」
勝利くんの溢れ出した思いが胸に痛くて
私は勝利くんの首に腕をまわして抱きついた。


 
「いいよ。わかってる」
背中に回された腕に力がこもる。
「だから・・・俺の彼女になってくれない?」
私は勝利くんの温もりに埋もれて頷いた。





(5)

「でさ、夜になったら星が降るよ」
「さっきのポエム?」
「ポエムじゃないよ。プラネタリウムで一緒に見たでしょ」
「あぁ・・・・・・流星群?」
「今日が一番見える日なんだ。暗くなってから夜12時ぐらいまでがよく見えるって」
「それでお出かけ今日にしたの?」
そうだよ。俺、計画はこだわって立てるんだから。
「すごいね。素敵」
いつだって無邪気に喜んでくれる優さんが可愛くて。
その笑顔は太陽の輝きにも勝って俺の心を熱くする。
「だから、一緒に見よ?」
俺は優さんの手をぎゅっと握った。
この手はもう離さない。
傍にいてよ、今夜は、ずっと・・・これからも、ずっと。
優さんは俺の胸に背中を預けてきた。
俺は後ろから抱きしめる。
「うん」
君の答え。
「いいの?帰らなくて大丈夫?」
「わからない・・・けど、勝利くんと一緒にいたい」


Can we fly together?


焦がれる思いを煽る太陽が夏空で微笑んでいる。


So,we gonna fly together.






Fin.


※ タイトルと歌詞は『Sunshinesmile』(佐藤勝利・作)より引用させて頂きました。
 
 
 
 
 
 
 

Posted by ゆりりん

(佐藤勝利/ブログ)