初恋っていつ？？

こう聞かれたとき、私はいつも「幼稚園のとき」と答えていた。

初めて男の子を好きだと思い、バレンタインには他の男の子とはちょっと違う手作りチョコをあげた。

それがずっと「初恋」だと思ってたし、今でもそれは初恋だと思っている。

でも、友人の1人がある漫画を読んで、こんなことを言っていた。

「私たちはまだ初恋をしてないんだよ。本当の恋をしていないんだよ。」

高校生だった私には、本当にそうなのだろうかと疑問に感じた。

中学生のときに付き合った男の子もいる。片想いで終わってしまった男の子も。

幼稚園の頃だって、幼いながらに他の男の子よりも好きだと思っていた。一緒にいたい。2人で遊んでいたいって。

それも立派な初恋なのではないか？

高校2年生の秋。その疑問は、私の中から消え去った。

私は、初恋をした。

私の頭の中はその初恋の彼でいっぱいだった。

彼からの電話はどんなに眠くても、夜中でも、でた。

彼が今から来てと言ったら、行った。

彼に気に入られようと必死だった。とにかく彼と同じ時間を共有したかった。隣にいたかった。

だから、彼にキスをしてもいいかと聞かれたとき、私はYESと答えた。

大好きな彼になら、めちゃくちゃにされてもいいと思った。何をされても許せた。

それは、私が例え多くの女友達の中の1人にすぎないと知っていても。

使える女に成り下がっているんだと知っていても。彼と話せるなら、そばにいることができるなら、それで良かった。

それほど、私は彼に依存していた。

気がつけば彼のことを考え、彼のことを探し、彼のことを目で追っていた。彼から離れられなくなっていた。

それほど、彼のことが好きだった。

誰かのせいで涙を流し、笑顔になったのは初めてだった。

このとき私は、友人の言っていたことを理解できた気がした。これがきっと、私の初恋なんだと。

けれども、幼稚園の時に初めて異性を好きだと自覚したあの頃の甘い恋もきっと初恋だと私は思う。

そして高校の時に体験した、今でも忘れることができずにいる、甘くて苦い恋もきっと初恋。

だから、これは二度目の初恋なんだと私は思う。