JJを探して
- 誰もがジェニファー・ジョーンズを探していた。
子どもたちを守るため、終身刑にするべきだ。
『人殺しは人生を賭けて償え!』 - (本文冒頭より抜粋と引用)
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【概要】
イギリスの作家が書いた、少年犯罪をテーマにしたお話。
ジェニファーは10歳の時に同い年で親友の女の子を殺してしまった。
6年が経ち、彼女は釈放されたが、世間の厳しい目が待っていた。
- アン・キャシディ, 子安 亜弥
- JJをさがして
【レビュー】
どうも最近ショッキングな少年犯罪が増えててイヤーな感じですが、その傾向はイギリスでも目だっているらしい。
イギリスだと未成年者が犯した犯罪でも実名が明かされるので、本作ジェニファージョーンズ(JJ)の場合でも彼女の名前がバンバン新聞に掲載される。
その度に罪の意識に苛まれ、苦しむJJ。
ジェニファーにはラスト幸せになってほしい、と思った。
彼女が親友を殺したことは許せないし許されることじゃないけれど、ちゃんと幸せになってほしい。
フランキーが恋人のアリスへ贈った二通の手紙が切なかった。
いちご同盟
女の子に囲まれてウハウハな展開かとついつい期待……
していた私を見事いい感じに裏切ってくれたお話。
なーんだ。イチゴパンツの女の子が笑ったり、アイドル美少女とデートしたりとかないんだ。
ストロベリーな同盟じゃなくて、fifteen years old な同盟なんですってさ。
ちぇっ。
東京書籍の国語2に載っていたから、思春期の少年らの恋物語かと思っていたよ。
いや、たしかに恋物語なんだけど、いちご100%というよりかは『元祖セカチュー』かな。
- 三田 誠広
- いちご同盟
なかなか真剣に読めた。
キッドナップツアー
お父さん、ダメ男すぎ!
っていうか真剣にダメ男すぎ!!
いやあ。自分の家のお父さんも相当いろんな意味でダメで「私、ぐれてやる」ってたまに思うけど、このお父さんいろいろとダメすぎ。金銭感覚とか、計画性とか、そういうのがかなり無い。
欠如。
でもハルにとっては大好きなお父さんなんだよね…
惚れた弱みじゃ、仕方がない(違う)
- 角田 光代
- キッドナップ・ツアー
「そういえば子どもの頃って、大人のルールが憎らしく思えたもんだよなあ」って、なんだかしみじみとした気分になれる。
トリポッド
やばい!宇宙人の侵略だ!!
人類の危機だよ!
アニメで洗脳されちゃうよ!!
ジョン・クリストファー, 西島大介, 中原 尚哉
- 昔、マザー2ってゲームがあったけど、そのゲームの雰囲気にとても似てる。
- 表紙&挿絵の西原大介の絵がまたとてもそんな感じ。
- あーもんどもなかだぷー。
私のオススメは4巻。
4巻でいよいよ人類がトリポッドへ本格的な抵抗を開始する巻なんだけど、そこでウィル達はトリポッドの一人ルキを捕獲する。
このルキがなんかかわいい。
食事をもらえなくてスネている様子だとかが。
- ジョン・クリストファー, 中原 尚哉
- トリポッド 4凱歌
- ジョン・クリストファー, 中原 尚哉
- トリポッド (2)
- ジョン・クリストファー, 中原 尚哉
- トリポッド 3 潜入
阿修羅ガール
ほんとに一気に読み切ってしまった。ブッとんでるね、舞城王太郎って!!
舞城 王太郎 - 阿修羅ガール
- 伊藤氏貴氏が大絶賛してたので、一度読まなきゃと思いながら、すっかり敬遠していた一冊。
だってこの話、冒頭からセックスしてるんだもん!!!
読みたくないよ!そんなの!!っていうか読めないよ!!
と、思ってた純粋な私サヨウナラ(。・ω・。)ノ~☆'・:*;'・:*'・:*'・:*;'・:*'バイバイ☆
クラスメイトが謎の失踪を遂げて、「あれ?これミステリーなのかな???」って思ってたら、そんな事件は全然無視で物語は進むのでした。
事件に巻き込まれて、女子高校生が何を思ったかっていうお話なのですね。
謎解きは物語に必要じゃなくて、その出来事の中で登場人物がどんなことを思うようになったか。
ここがエンタメと文学の差なんだなあ。
作中には、2ちゃんに似た「神の声」っていうサイトがあって、そこで始まったカキコから現実に大暴動「アルマゲドン」が起きて、大騒ぎになるんだけど実際に起こりそうで怖かった。
物語の構造としてはちょっと『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』(村上春樹)とも、ちょっと似てる。『世界の終わり~』が二重世界で、『阿修羅ガール』は三重世界。


