ご訪問ありがとうございます!

アクティブ系自閉症・長男ワタル(年長)、
負けん気と食い気強めの長女マリナ(2歳)、
アラフォー気力体力下り坂夫婦の、
凸凹しながらも退屈することのない毎日。

親は頼れないし、重い話題が多くて話せる友達もいない!
しょうもない話も含めて、ここでダラダラ吐き出します、お目汚し失礼します。

 

いよいよこの時期が来ました。


ただ、イラチ&超心配性の私なので、以下のようなスケジュールで動いていました。


年中の夏

一度、私と友人で小学校へ見学・校長先生に面談。

今年、年長の夏

再度、私だけで小学校の校長先生に面談。

その後、校長先生が保育園へワタルの様子を視察。

最後に、

ワタルと私と夫で、小学校へ見学・校長先生に面談。


で、先日、決めました。


結論から言うと「支援級」です。
2か月くらい前までは「普通級+通級」を考えていましたが。

この結論へ至った次第を、順に書いていこうと思います。



一年前、年中の夏。


保育園からワタルの癇癪や多動についての相談窓口として紹介された児相へ連絡を取り、発達検査を受けたものの診断も出ず、療育は空き待ちで、次に何をすればいいのかわからなかった頃。


ワタルの事で相談に乗ってもらっていた同士のハハ友(発達障害や療育についてめちゃくちゃ熱心に勉強していて、この方に何度助けられたかわからない)が、「うち、念のため年中のうちにも見学に行こうと思って!一緒に行く?」と言ってくれたので、小学校へ連絡し、二人で小学校の校長先生へ面談に行きました。
 

 

 

 

ワタルの通う予定の小学校は、900人以上の児童数を抱えるマンモス校。

校長先生は物腰の柔らかい女性で、とても丁寧に話を聞いてくれました。
保育園から発達凸凹について言われたけど、まだどちらか決めかねている事。
支援級に進んだ場合、その先どうなるのか、普通級とどう違うのか。

 

 

以下、聞いたこと。
■支援学級は現在19人。マンモス校だからか、結構な大人数。(集団になれるという点では良いらしい)
発達育成2・情緒育成1・肢体育成1の4クラスで担任がそれぞれにいて4人。
低・中・高学年に分かれての授業と、特性や傾向の近い子たちで分ける場合がある。

■普通学級は、文科省の定める学習指導要領の内容に沿った学習。1年生のあいだにこれだけの数の漢字を覚える、など。
育成学級は、その子の特性に応じた教育課程を作って進めていくので、教科書がない。教科書に沿って進める場合は、その都度購入する。

■通級については、週に一度だけ、その子に応じてソーシャルスキルだったり国語だったりを通級担当の先生とマンツーマンで受ける。LD向けの通級はよその学校にあるので、親が送迎をしないといけない。通級に行くにはその間普通級の授業を抜け出すことになる。

 

 

校長先生の言葉は、暖かくもシビアで、でもとても子供思いの素晴らしい先生なことがひしひし伝わってきました。


「学校見学の時に走り周ったり、教室でも全然じっとできなかった子も、部屋の端にクールダウンできる自分のスペースを作ってそこで落ち着いたりしながら、中学年くらいになると多動が治まってくる場合も多いです」


「検査の点数とか手帳の有無だけの判断ではなく、どの環境がその子にとって自分らしくいられて得意を伸ばせる場所かを見て、決めてあげたいと考えています」


「普通級から支援級への転籍は年度ごとにできるけど、簡単にできることじゃないんです。やはりお子さんへの気持ちなど考えて、タイミングは慎重にしなくてはならないですね。そこで、落ちこぼれたというふうに感じてしまうことがあると、本人がとても辛いので」


「それと、支援級から普通級に上がられるお子さんは、実情、あんまり多くはないです」


「上がられる場合は、1年生か2年生の間で、それより先は、お勉強に追いつくのが難しくなってきます」


「子供は、子供同士のコミュニケーションの中で育ちます。体育や音楽、図工など、普通級の子たちと一緒に授業を受ける場合もあります。支援級だからと言って、隔離されていたりすることはないです」



その後、校長先生の引率で普通級と支援級の見学へ。
長い長い廊下の端から端が、1年生の6クラス。その隣に、支援級の教室が3つ。

1年生の教室には、教卓の横に大きなテレビがあって、算数の図形の説明のような映像が流れてて、みんなちゃんと座って画面を見ている。全員、ちゃんと座ってる…!
この時点で、うちは厳しいんじゃないかと。いや、でも、あとまだ1年あるし…年長の1年はすごく伸びる子もいるっていうし…

 

「一年生は、学校に慣れることが第一ですから。ひらがなも、自分の名前がわかる程度で大丈夫です」


「うちの学校は、1クラス31人以上になればサブの「学びの先生」がついてくれます」

「普通学級でも、特性のある子のためにクールダウンのスペースを用意しています。将来的に自分でそこへ行ってクールダウンできるように…」

■配慮が必要な子には、個別支援計画で長期と短期の目標を立て、担任が変わっても引き継ぐ。
総合支援指導員もいるし、学生ボランティアがつく場合もある。
総合支援学校から先生が見に来てくれたり、子供の主治医のもとへ担任が話を聞きに行くこともある。


その後、支援級の子供たちは今中庭にいるというので、中庭へ。
みんなで芋掘りをしたらしく、汗だくになった女性の先生が挨拶をしてくれました。
生徒のみんなの個性は様々。
挨拶しに来てくれて、自分の好きなもののお話をたくさんしてくれる子や、校長先生にくっついて、今日は車で来たのか電車で来たのか聞いたのち、「これ先生の車―!」と指さして教えてくれた子(笑)
校長先生が、支援級の子供たちにとても好かれているのが伝わってきました。


子供や先生たちと一緒に支援級に入ると、さっきまでとは全然違う光景。
両側全面が窓で明るく、広い教室に、机は普通級より大きめのものが6つほど。わかりやすく指示や時間割が書いてあるボード。クールダウンができるようになのか、部屋の隅はフローリングになってパーテーションも。

 

ひと目見た感想。

私だったら、絶対こっちがいいわ…


みんなそれぞれ席について、塗り絵をする子もいれば、計算問題をする子も。
立ち歩きなんて当たり前。分度器を使って角度を測りましょうと先生に言われても、延々分度器を回して遊ぶ子…

そうだよね、支援級だもんね…
 

 

その時の印象では、
こんなスピードで勉強していたのでは、そりゃ中学も普通は無理、受験なんてとんでもない。

でも、子供たちは楽しそう。
普通級の教室よりカラフル、元気いっぱいに描かれた絵が壁に飾ってあって、明るくて広い。



支援級を後にして、帰りに校長先生に聞いてみた。

「支援級に入ったら、中学も支援級、普通の高校へはいけないんでしょうか?」

「大半の子たちは、支援学校へ進んで、人との関わり合いや働くことを目指して職業訓練科のようなところで、技術を身に着けていきますね」

「…障害者枠で、就職するということですか…」


最近は「特性」なんて優しい表現をしてくれる場面が多いけど、やっぱり障害者は障害者。
まだ診断も受けてなくて心が認めたくない状態だったので、「障害」という言葉を口にするのが、すごく苦しかった。

(「障がい」とかいう書き方、マジどうでもいい!)


「そうですね、ちゃんとそういった理解のある先へ就職が出来て、安定して働いていける…という道ですね」


5歳の時点で、

将来は障害者枠で働く可能性を示唆される。


「納得いくまで何度でも見学にいらしてください。

ご本人もつれて」
「ご不安な事とかあれば、いつでもご連絡下さいね」

とりあえず、この校長先生が、ワタルが入学して学校になじめるまでの間は異動しないでほしい、ということだけは確信しました。


帰りにハハ友と、ポツリと。
「すごく楽しそうだったね、支援級の子たち」
「うん…」
「でも、もう将来の選択肢がかなり限られてしまうとか、思うと、ね…」
「うん…」


でもあとまだ1年あるし…

年長の1年はすごく伸びる子もいるっていうし…

あと1年たてば、きっとワタルもフツーに…

それに、保育園でワタルに似たような子がいたけど、小学校に入ってだんだん落ち着いてきたって聞いた事あるし、うちだってきっとフツーに…



なかなか振りほどけない、
「みんなと同じ」「フツー」という呪縛。



まだこの頃のワタルは、多動こそひどいけれども、それほど行き渋りはひどくなく、まだ弱視も見つかっていませんでした。
療育に通い始めて、イキイキするワタルの姿を目の当たりにするのは、この3か月後でした。
療育が楽しすぎるせいで、翌日の保育園へ猛烈に行き渋りをして荒れる日々の始まりが…

 
 
続きます。(書いてて泣けてきた)