緋鷹由理 

緋鷹由理 

たぬこと熊太の徒然日記を主に掲載しています。


地震や津波などの表現や言葉が入っています。

この小説は、近未来を想像して書いた、フィクションです。
地震や災害などの経験や地方の言葉や地形に知識のないものが書いています。
気になる点や、地方の言葉、適切な言い回し、地形に不自然な点などありましたらコメントください。
また、自然や科学の知識なども乏しいのですが、適切なアドバイスがあるとありがたいです。
どうぞよろしくお願い致します。



 まず40年分の氷を検証してみることにした。

 40年前2071年の資料を取り出してきて、海水の成分海水の濃度や、微生物などが細かに分析して記録してある資料と標準の2030年頃作られた資料と比較してみる。

 40年前2071年は日本海と一致する、5年後(2066)は北海道沖、10年後(2081)はオホーツク海、15年(2086)後はベーリング海、20年後(2091)は北極海、25年後(2096)は北極、いや、少し違う、グリーンランド?なんだ?30年後(2101)は北極、35年後(2106)は北極海そして現在39年後(2109)ベーリング海、という事は、5年ごとにサンプルと比べて海の成分だけで見ると、九州の海が、北極を越えてグリーンランドまで行って、帰ってきている?という事になる。

 2071~2086までの15年間は、経度も変わらず北へ行っているが、その後経度を少し東に移してベーリング海へ出ている、これは北の軸が日本のほうへ近づいて、少し西側へ動いたため、ベーリング海に移りその後、南南西の方角に移り2091頃は九州が北極に近づいて、さらに南に行って、引き返していることになる。このままでいくとあと20年もすれば、元に戻るが、それは北極軸が経緯0度で止まればの話である。

 それにもっと問題なのは火山活動である。今の曇った空のままでは作物は育たないし、氷も解けないだろう。

 僕は仮説と資料をレポートとして提出した。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

 また、外核の周りにあるマントルはマグマを溶かす場所でもある、そのマグマが上昇(ホットプルーム)し地殻を突き抜けると、火山が活発になる。

 マントルは地殻から入って来るプレート(岩石や金属など)を取り込み(これをコールドブルームという)外核に沈めて外核の熱で温める。

 という事は、ここからは僕の推察だが、コアが動く時、外核が動き、マントルの動きも活発になる。

 すると火山活動が活発になり、時には大きな地震が起こってもおかしくない。

 今のこの世界の成り立ちに一致しているのではないか。と僕は思った。

 仮説が出来た。次は、実証だ。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

ポールシフトとエクスカーション

 次にポールシフトについて調べてみた。

 ポールシフトは、北極と南極が入れ替わる現象で、いままで地球が何回となく繰り返してきた事だ。

 その周期は決まっておらず、100万年で26回おこったこともあれば、1億年より以前は、ほとんどポールシフトは起こっていない。

 しかし、年代が遡れば遡るほど、ポールシフトの痕跡は見つけにくい。

 まして完全なポールシフトじゃない、エクスカーションとなればまず見つからない。

 

 

 

 ではポールシフトの起こる仕組みだが、地球は地殻の上に大陸や海がのっている。

 地殻の下にはマントルがあって、その下に外核があり中心にコアといわれる内核がある。

 このコアの温度はとても高く、外核はどろどろの状態で対流し、金属できているコアの周りを対流することで、磁石のようにNとSを作り出す。

 この対流している外核が何かのはずみでコアを回転させ地軸がずれると考えられている。

 金属の塊で出来ているコアが、なぜ動くのかは、解明されていない。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

 

 僕はもう一度、地磁気とポールシフトについて調べてみる。

 まずナビゲーションシステムと言う物を調べて見よう。

 あの後お爺ちゃんにナビというのを教えてもらった。

 なぜ地図の上を走っているように見えるのか、どうやって自分の車の位置を知ることが出来るのか、お爺ちゃんの話では人工衛星の信号をキャッチして自車位置を地図に写し、地図マッチングとジャイロスコープで、走った距離や動いた方向を計算して地図の上を走っているように見せるらしい。

 お爺ちゃんの説明を聞いたときは、なるほどと思ったのだが、自分で車を動かしたことが無いので、いまひとつぴんと来ない。

GPSとナビゲーション

 まずカーナビゲーションシステムを調べてみよう。

 GPSという人工衛星の信号を受信して、自車位置、船に例えると、自分の船の位置を知ることが出来る。

車では道路の上を走るので、道路の地図と一致させるマップマッチングがあるが、船にはマッチングする地図が無いので、修正するとしたら、ジャイロスコープで補正するという事になる。

 ただ、船の場合は、AISという物もあって、こちらは船専用で、地上の基地局から電波を出している。

 その通信では、自分の船の位置や他の船の位置を知らせてくるため、どこにどんな船があるのか把握できる装置である。

 かつて海を多数の船が行き来していたころの、繁栄のシンボル的な物だ。

 しかし、今では、陸上からの電波が出ているかもわからない。

 おじさんの船の地図が正しければ、僕達は今かつてのベーリング海にいることになる。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

山中 岳  (がく)  尊の祖父

山中 景  (けい)  日光と月光の父。海上保安庁の船乗り

次の日、職場で、昨日見たシロイルカを調べてみた。

シロイルカは、北極海と北極海周辺に生息する哺乳類と書かれていた。

えっ北極?そんなに水温が下がっているとは思わなかった。

北極…なにかが引っ掛かった。

昨日見た光景、シロイルカ…動く地図、ベーリング海。

もし、もしもだけど、あの地図が本当の位置を指していて、動いているのが大地や海のほうだとしたら。

むかし、むかし、外国にガリレオという人が、大地が回っているという地動説をとなえて、投獄された。

僕も同じことを言っているのか?

いやいや、地球が回っていることは小学生でも知っている。

だが僕の言っている地動説は、北極と南極をつなぐ地軸が動いているという事なのだ。

北極のズレは以前から各業界で指摘されていて、特に北極近辺を通る船や飛行機は影響を受けやすいため、その動向が注視されてきたらしいが、過去の地球は北極と南極が入れ替わるボールシフトや、完全に入れ替わることなく元に戻るエクスカーションを幾度も起こしている。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

山中 岳  (がく)  尊の祖父

山中 景  (けい)  日光と月光の父。海上保安庁の船乗り

「初心者もいるし月光もいいよね。」

「うん、日光ちゃんが、良いて言うのなら、良い」

日光が僕たちを見た。

僕も命も「うんうん」と、首を縦に振った。

初心者には、これで充分。僕たちは着替えて、暖房の前に座った。

「シロイルカが尊に突っ込んでいった時は、びっくりしたね」

「あの子は(シロイルカ)よくなついているんだけど、なんで尊にだけ突っ込んでいったのかな」

「初心者っていうのがわかるのかも」

でも命には日光達と同じように接していたな。

と思い出し、あとで命に尋ねてみたら、命は日光と潜っていたようだ。

僕にも声をかけたが、「いかない」と言ったらしい。

初心者は僕だけだった。

だから今回は月光が誘いに来たのだと言う。

月光に謝らなければいけない。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

山中 岳  (がく)  尊の祖父

山中 景  (けい)  日光と月光の父。海上保安庁の船乗り

次の瞬間、月光が僕の盾になり、日光がシロイルカを押さえてなだめるように抱きかかえていた。

月光はその様子を見ると、僕の手を引いて水面に向かった。

しばらくして、日光が上がってきた。

月光が船のほうに泳ぎ始めたので、僕達も続いた。

まもなくして船に上がった。

「冷えたわね」

「尊、大丈夫だった?」

「驚いたでしょう、シロイルカは穏やかな性格で私達にはなついているんだけど、なんで尊に向かっていったのかしら」

「そうなの?」

と僕は驚いた。

「日光、少し遅かったな、冷えただろう」

とおじさんが声をかけた

「うん」

「もう一度潜るか?」

「シロイルカと遊んでいたんだけど、イルカが尊に突っ込んでいって、危なかった。」

日光は興奮しているようだった。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

山中 岳  (がく)  尊の祖父

山中 景  (けい)  日光と月光の父。海上保安庁の船乗り

少し深く潜るとずいぶん暗くなるが、月光と日光はヘッドライトで照らした。

そうするとだいぶ周りが見やすくなる。

二人の後をついて行きながら、遠くに魚の群れらしいものが見えた。

日光と月光も気が付いたようで、上に上がっていく。

明るいところにでた。

よく見るとシロイルカなのか?

月光が近づくと、シロイルカも月光に近づいてきた。

日光もシロイルカに近づいた。

それにしても大きい。ふつうのイルカの2倍はある。

二人はこのシロイルカと仲良しのようだ。

二人がシロイルカと遊んでいるので、僕も近づいた。

シロイルカと目が合ったと思ったとたんに、シロイルカが僕のほうに突っ込んできた。

「えっ!」

僕はとっさに避けた。

するとイルカはUターンして今度は突進してきた。

慌ててのけぞりながら避けたが危うくシロイルカの巨体に弾き飛ばされそうになる。

明らかに僕に関心があるらしい。いや、どう見ても僕を敵対視している。なぜ?

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

山中 岳  (がく)  尊の祖父

山中 景  (けい)  日光と月光の父。海上保安庁の船乗り

「……尊、そろそろ着替えてこい、すぐに着くぞ」

と言われて、着替えに行った。

月光が僕のウエットスーツを用意してくれていた。

しばらくすると、

「この辺でいいかな」

と言っておじさんがエンジンを切った。

日光と月光が酸素ボンベを背負って待機していた。

「これでいいかな」

と、もごもごした声で命が出てきた。

「命、ボンベ付けるの?」

「尊のもあるよ」

と月光が指さした。

僕も背負うの?と思いながらぐずぐずしていると、月光が来て、手伝ってくれた。

みんなで、順番に潜った。

始めは呼吸が上手く出来なかったけど、だんだん慣れてきた。

昆布らしいものがゆらゆらしている。

魚が見られた。

まだまだ少ない海藻だけど、はじめて見る光景に、ワクワクした。

月光が潜りたがる気持ちもわかるような気がした。

そういえばあまり体が冷えない。月光の言う通り、少し厚めのインナーを着て、もう一枚着ると、少しきついと感じたけど、潜ると丁度良くなった。

これなら潜るのも嫌じゃない。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

山中 岳  (がく)  尊の祖父

山中 景  (けい)  日光と月光の父。海上保安庁の船乗り

「うん壊れているけどね」

とおじさんが言った。

「私も車にナビ付けて走っていたよ」

「へえ、車にもついていたの?」

「ああ、昔は高性能で、便利だったよ。

日本中地図を見ながら走れたから」

「じゃあ電波が入ればこれも正常に動くのかな」

「このナビのジャイロってどこにあるの?」

「知らんが、船の底じゃないのか」

「見える所にはないんだ」

「方位磁針のほうがまだ役に立つよ」

とおじさんが胸ポケットから丸いものを出した。

「これ、親父からもらったやつ、いつも持っているよ」

と爺ちゃんに話しかけた。

「そうだったなお前が海保に入って、嬉しかったよ」

「訓練は厳しかったけど、色々なことがあったな」

船は走り出していた。

すると、モニターに映っている地図が少し動いた。

「おじさん、この地図動いているよ」

「そうかぁ?」

「船が動くと、地図も動くよ、面白いね」

「ジャイロは生きているのかもしれないな」

「尊はこういうのが好きなのか」

と爺ちゃんが言った。

「いや好きとか嫌いじゃなくて、はじめて見たし、動くから面白いと思った」

「これが車だと地図の上を正確に走るように見えるんだ」

「へぇ」

「もう50年も前の話しだ。そのうち電波の調子が悪いのか、道を外れるようになったから、使わなくなったけど、じいちゃんも日本中走り回ったから、道も覚えちまった」

「そうだよな、自分の目で見るのが、一番正確だ。」

と、おじさんが言った。

 

〔つづく〕

 

登場人物

 

山中 尊 (たける)主人公。月光からはケルと呼ばれている 

山中 命  (みこと) 尊と双子の弟、

山中 日光 (ひかり) 尊や命の従妹。月光の双子の姉

山中 月光 (あかり) 尊を追いかける妹のような存在。

山中 岳  (がく)  尊の祖父

山中 景  (けい)  日光と月光の父。海上保安庁の船乗り