不安からの開放 | 日大三島ソフトボール部のブログ

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本番への過程は非常に困難であった。

 

 

合唱コンクール

 

2ヶ月前

 

曲決めから、2つに割れた。

 

沖縄の修学旅行からの余韻の「島人ぬ宝」(BEGIN)

 

VS

 

本気で頂点を目指したい派の「虹」(森山直太朗)

 

 

全員が真剣に発言し、どうせやるなら優勝という意見が僅差で上回り

 

 

「虹」に決定。

 

 

 

 

本格的な練習がスタートしたのは、

 

本番の2週間前である。

 

 

指揮に個性がありすぎ

 

多くの生徒が不満をもらし

 

色々な指摘が飛び出す

 

跳ね返すことができない気の優しい指揮者は

 

すべてを受け止める。

 

 

 

 

 

彼は、自ら指揮者に立候補した。

(自ら行動に移すことだけでも万歳である。)

 

 

中学時代の合唱コンで、

優勝し、指揮者賞を得た自信があった。

 

その輝きを再現したかたのだろう。

 

 

しかし

 

 

その、自信は初日の練習で、ズタボロに・・・。

 

 

各中学校の合唱コンでの経験が価値観を作り、

 

ズレを許容できず、

 

不満を全面にだすクラスメイトの存在があった。

(お互いが本気なので、言い合うのも仕方ないと私は許容)

 

 

穏やかで、意見を言いやすい本人の性格も手伝い

 

指揮者の心はズタボロになった・・・。

 

 

 

正直、コミュニケーションが得意な存在ではない。

正直、リーダーシップがある訳ではない。

そんな生徒

 

 

その発言の数々が彼の行動を変えたのだ

 

 

誰よりも曲を聞き、歌詞の意味を感じ取る。

誰よりも楽譜からの情報を正確に読み取る。

音楽に精通しているわけでもない、

そんな生徒の本気の挑戦が始まったのである。

 

 

 

そんなこんなで、寝不足になる日もあったろう

 

伴奏と合わないと指摘を受けるや勇気をもって即行動

 

音楽室を利用できる回数が数回しかない悲惨な環境の中

 

携帯電話を駆使し、夜伴奏者と練習に励んだ。(最高の思い出☆)

 

 

 

共に励む仲間のありがたみを感じたろう。

 

 

 

 

そんな努力をものともせず、

 

本番直前

 

全力なクラスメイトは、歌の完成度の低さを指揮者にぶつける

本人に伝えても、なかなか全体に浸透することは難しいのに・・・。

 

 

だけど

 

 

指揮者だから仕方ない。

 

 

何度も何度も落ち込んだ姿を目の当たりにした。

 

 

立候補したことを何度も責めたことだろう。

自分の無力さを何度も痛感したことだろう。

悔しさを噛み殺し、夜な夜な不安に駆られることもあっただろう。

 

 

 

だけど

 

私の前で

 

 

彼は、弱音を一切吐かなかった

 

 

強かった。

 

 

乗り越えたい、上手くいかせたい

 

それ以上に

 

皆と共に最高の歌を作りたいという願望が上回ったのだろう。

 

 

 

意地とプライドが見えた最高の瞬間だった。

 

 


 

 

 

 

本番当日

 

彼の頑張りを見ている級友からの

 

優しい言葉

 

 

「本番を一緒に頑張ろう」

 

その言葉が彼のパワーとなった。

 

 

 

優勝を目指し、必死だった。

 

 

 

本人らしからぬ、

 

皆の緊張をほぐす、合唱前の笑顔作成ジェスチャーで

 

 

スタートを切った

 

 

私の目に飛び込んだのは、

 

 

 

全体の曲の完成度と

 

 

マッチングした

 

 

表現力のある本格的な指揮者OK

 

 

必死な様は、感動を作り上げる。

 

 

 

背後から見ていた私からは、

 

彼のみんなへの気配りを感じる、

それは優しく力強い、彼らしい独特な指揮であった。

 

 

 

見事100点

 

 

 

日常

 

目を合わせることするままならない生徒が

 

 

全体に目をやり、堂々と指揮を振ったのだ。

 

 

 

歌を終え、会場の異様な空気

 

鳴り止まない拍手

 

それは、彼の今までの緊張を開放し、努力への評価の現れとなった。

 

 

よく乗り越えたーーーーーーーチョキ

 

 

 

 

結果

 

 

 

17クラス中

 

 

 

 

 

2位(準優勝)

 

 

ちょっと悔しい・・・・・・・・。

 

 

 

多くの先生、保護者、他クラスの生徒から

 

お褒めの言葉がいただけた。

 

歌のハーモニーのことはもちろん、

 

 

「指揮者がよかった!」

 

 

最高の褒め言葉

 

 

 

合唱コンクールが終わり、私は彼に級友の前で話をさせた。

 

 

「歌ってくれてありがとう」

 

 

この言葉

 

 

自分が指揮者であることで、みんなが離れていってしまう

歌ってくれないのでは?

と日々不安と戦っていたのだろう

 

キャラクターでおせる訳ではない

人気者と言える存在ではない

どうやって、優勝に導けるか以上に

最悪な事態を想像し戦っていたのだ。

 

 

 

その言葉の後に

 

みんなからの、感謝の拍手は

彼の今後の人生にどれだけ大きな影響をもたらすのであろうか

 

 

感動の涙が本人を襲う

 

 

こんな素晴らしい涙を目の当たりにする俺。

 

 

しーーあーーーわーーーせーーーだなーーーー爆  笑

 

 

 

大きな役割を乗り越えた生徒のなんとも言えない満足した

 

 

笑顔

 

 

これが私の

 

 

好物である。

 

 

大変なことを乗り越えさせる

 

そんな指導がたまらんのです。

 

 

無理難題こそ生徒にやらせたい。

 

 

その先に待つ、輝かしい成長した自分と出会うために虹