ガチャン
冬優花「あっ、ゆいぽんどうだった?ってえっ、、」
美波「由依、ちゃん、、」
『はは、ごめん、2人とも。私理佐に嫌われちゃったみたい。申し訳ないけど今日はもう帰ってもらってもいい?』
美波・冬優花「…」
ギュッ
『えっ、』
私は2人に抱きしめられた。
美波「そんな、辛そうに力なく笑いながら言われて。はいそうですかって言って帰れるわけないやろ。」
冬優花「泣きたい時は泣きな?私たちがついてるから」
2人の言葉がスっと私の心に響いた。
『グスン、辛い、苦しいよ、』
私の話に相槌を打ちながら優しく背中を摩ってくれ今日の疲れがどっときたのかいつの間にか夢の世界にいってしまった。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
美波「由依ちゃん、寝ちゃったなぁ」
冬優花「だね。でも、まさか理佐がそうなことするなんて思えないんだけど」
美波「うーん、由依ちゃんのこと溺愛してたもんな。もしかしたらなんかしらの事情があるかもしれんな」
事情か、
冬優花「これは本人に聞くしかないよね。」
今の時刻は21時
まだそれなりに時間はあるよね
冬優花「美波、ゆいぽんのこと任せてもいい?今から私理佐のところ行ってくるわ」
美波「それなら私も、」
冬優花「美波まで行っちゃったらゆいぽん1人になっちゃうでしょ。何かわかり次第ちゃんと連絡するから。ゆいぽんのことよろしくね?」
美波「わかった、そっちも理佐のこと頼んだよ」
そう言いお互いがお互いの相手に専念することになった。
ここから理佐の家まで歩いて20分以上はかかる
私はその場にいたタクシーに乗り込み5分ほどで理佐の家のマンションに到着した。理佐、家に戻ってるかな、
それに私出禁くらってるし入れさせてもらえるか、?
いや、今はそんなこと言ってる場合じゃないか、
とひとりでツッコミを入れながら理佐の部屋の番号を入力しインターホンを鳴らす。
うーん、出ない、、
しばらく格闘していると、このマンションの住人が来てオートロックのドアが開いた。なんか犯罪者みたいだけど、まぁラッキー!これで第一関門はクリアだ。
とりあえず、理佐の部屋まで行ってと
ピーンポーン
ですよね。
そんな都合よく出てこないよね。
まぁ家に帰ってきてるかも今理佐1人かも分からないけど
しゃーない、これは力づくで行かせて頂きます。
ドンドンドンドンドンドン
冬優花「理佐!開けろ!」
必殺近所迷惑!
これは流石に出てくるだろう
てか、早く出てきてくれないと私が精神的にきつい
「ちょうるさい!」
冬優花「あっ、理佐!」
空いた玄関の隙間に足を入れ込み閉じることができないようにして力づくで家の中に入った。
「えっ、ちょふーちゃん!?」
とりあえず、ちゃんと手洗いうがいをさせて頂き靴下を変えてリビングのソファに座る。よかった、今は誰もいないみたい。
てか、さっきから気になってたけど理佐顔色悪すぎないか
それにいかにも泣いたあとって感じの目元だったし、絶対なんかあるな
冬優花「まぁとりあえず座りなって」
「いや、ここ私の家だし。ふーちゃん出禁にしたはずだけど」
冬優花「非常事態の時はいいんですー!」
「なにそれ?笑」
理佐は私の隣に座った
「でその非常事態って?」
冬優花「それは自分が1番分かってるんじゃないの?そんな顔しちゃってさ、」
「っ、なんもないよ」
冬優花「ゆいぽんのこと一方的に振っといて?」
「、、それには!事情が!!」
冬優花「やっぱり、嫌いで別れたわけじゃないんだ」
「…」
冬優花「もし何かあったなら私に話してくれないかな?今のままだと理佐もそしてゆいぽんも幸せになれない。1人で抱え込んでるなら私がそれを受け止めるから」
そう言うと理佐は泣きながら事情を話してくれた
話を簡単にまとめるとこうだった。
理佐が櫻坂を卒業してすぐあたりからずっと付き纏ってくる女性がいた。そしてその女性によく告白をされていたらしい。でも何かと理由をつけて断っていたがある日その女性は理佐とゆいぽんの関係を嗅ぎ付けて写真を見せてきた。私の言うことを聞かないとこの写真を晒して彼女がどうなっても知らないよと脅されていたらしい。ゆいぽんの身になにか起きたらとそれが怖くて何も行動出来ずその女性に従うしかなかった。と話の内容はざっとこんな感じだった。
まさか、そんなことがあったなんて、
冬優花「そっか、辛かったね。ねぇ理佐マネージャーさんに相談しよ?私も着いてくから」
「えっ、いいの?」
冬優花「うん、だけどひとつ条件がある。この問題が解決したあとゆいぽんに会いに行っほしい」
「っ、私あんなこと言っちゃったし傷つけたよ、」
冬優花「でもまだゆいぽんのこと好きなんでしょ?」
「もちろん、」
冬優花「そしたら、今までの事情とその気持ちゆいぽんに伝えてみな。絶対に届くから」
「わかった、」
冬優花「そしたら明日に備えて早く寝よ!私も今日泊まってくからさ。あっゆいぽんのことは安心して美波が一緒にいるから」
「美波が?それならよかった、2人ともごめんね、ありがと」
冬優花「良いってことよ!」
「まぁ今日のこともあるし泊まってていいけど、汚さないでね?」
冬優花「もちろんです!」
なんかいつもの理佐らしくなってきて安心した。
私たちは寝るために色々済ませ寝室にきた。
冬優花「来客用に布団があるのは流石だわ」
「そりゃどーも」
冬優花「まぁ寝よっか。理佐、絶対大丈夫だから。なんかあったら私たちがついてる」
「うん、ありがとう」
そう言うと理佐は疲れていたのか眠りについた。
はぁ今日は色々と衝撃的な1日だったな
とりあえず美波に連絡を入れてっと。私も早く寝よ。
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ふと目が覚め隣を見ると誰もいない。
ふーちゃんはまだ寝ているかな?
もう私の隣には由依はいないんだと急な虚無感に襲われる。
私はある日から一人の女性に付き纏わられ、弱みを握られた。
由依の身を守るためにも私はその女性との最悪な関係を始めた。
あの日もその女性から脅され行為をしていた。そしてその瞬間を由依に見られてしまった。
私のことは最低だと思ってもらってもいい由依が幸せになってくれるのならそう思い私は思ってもいない由依を避ける言葉を発した。
しかも、2回もだ。あの時の由依の顔を思い出す。
自分の不甲斐なさに嫌悪感が湧いてくる。
由依、ごめんね。
私の目から涙が溢れ出てくる。
私はふーちゃんを起こさないように声を押し殺して泣いた。
翌日、ふーちゃんと一緒に事務所へ行きマネージャーに相談した。私が今までのことを話すとマネージャーさんは気づけなくてごめんねと謝り私を励ましてくれた。その後すぐに警察に通報することになった。
そしてしばらくするとその女性は拘留することになり私や由依そして万が一のことを考え櫻坂46のメンバーには近づいてはならないという禁止命令が下されたということを知らされた。
安心感でホッと胸を撫で下ろす。
「本当に昨日と今日はありがとう、」
冬優花「まぁ、これで一件落着だね!と言いたいところだけど、まだひとつ問題は残ってるよね〜」
「っ、うん」
冬優花「今は美波と二人で家にいるってよ、さっき今から理佐と向かうから心の準備しといてってゆいぽんにも伝えといたから。ほらまたついててあげるからさ行こ」
「うん」
本当に私は由依にあってもいいのかな?
でも、今は悩みの種もない。今までのことをちゃんと話して由依と絶対によりを戻すんだ!
あんなこと言っちゃって嫌われちゃったかもだけど何もしないよりはマシだよね。
由依の家の前に着き先にふーちゃんが家の中に入る。そして私はそのあとをついていった。
そしてリビングにつきソファに由依とふたりで座らされた。
美波「私たちは帰るけどなんかあったら連絡してな。由依ちゃん、大丈夫やから」
冬優花「理佐もしっかり話すんだよ」
「わかった、」
そして2人は出ていった。
しばらく沈黙が続く
このままじゃダメだと思い私から口を開き今までの事を全て話した。由依は静かにでも相槌を打ちながら聞いてくれた。
全て話し終えると由依が勢いよく立ち上がった。
叩かれる、それをきちんと受け止めようとそう覚悟して目をつぶった。
しかしいくら待てど来ない。どうしたんだろうと目を開ける。
ギュッ
優しく包み込まれ、私の大好きな匂いが広がった。
「えっ」
『ばか、なんでそんな辛いこと、私に言ってくれなかったの!?』
「それは」
『ごめん、ごめんねグスン気づいてあげられなくて。私思い出したんだ理佐は収録以外の時に私をこば呼びした時はだいたい嘘ついてる時だって。知ってたのに、自分のことで頭いっぱいになってすぐに気づけなかった。ずっと1人で抱えてたんだね。辛かったよね』
そう言い由依は私の頭を撫でてくれた。
私の目頭がどんどん熱くなってくる
「辛かった。グスン、辛かったよ」
『ごめんね、よしよし』
しばらくして落ち着いたため少し由依から離れる。
「辛い思いさせちゃって本当にごめん。私は由依のことを心から愛してるから。嘘だと思われるかもしれないけど本当だから。信じて欲しい。また寄りを戻して欲しいなんて私から言う資格は無いけど、私は由依のことを愛してやまないから」
『じゃあ私から言えばいいの?』
「えっ?」
『私から言えばもう1回付き合ってくれる?』
「…」
『渡邉理佐さん、私ともう一度付き合ってください。次は絶対理佐のこと守ってみせるから』
「っ、こんなに由依のこと傷つけたのにほんとにいいの?」
『私も理佐の辛さに気づいてあげられなかったから、お互様って言うのもあれだけど。私はもう一度理佐と恋人になりたい。』
「、由依、、、よろしくお願いします」
『理佐!』
久しぶりの由依の温もりに包まれ幸せを噛み締めながら今日は素敵な1日を過ごせそうだ。
ふーちゃん、美波本当にありがとう。
今度なにか絶対に奢ります。
『ねぇ、理佐』
「うん?」
『もう絶対に離さないし守ってみせるから』
そう言い由依は私の唇に口付けをした。