"この世界には人間が多すぎて
孤独で小さな僕は
どうやって他人との距離を
計れば良いのだろうか、

きっと僕らは探している、

距離の要らないもう1人を…—"

いろんな恋をしてきて
いろんな恋を見てきて
餓鬼ながらにも
何となく解ったこと、

恋と愛の存在、

きっと誰にもいるんだよね、

逢えば必ず惹かれてしまう相手が、
好きで好きで仕方が無いのに
絶対に振り向いて貰えない相手が、

僕はやっと諦め方を
見付けたの、

その相手を想っている僕を
僕がどう思っているのか、

僕が納得いくような自分なのか、

それを考えた、

ある人を想う僕は
今まで誰にも見せたことないくらい子供で
甘えたちゃんできっと
僕が言われ続けていた言葉なんて
垣間見せないくらいの顔を
していたに違いない、

だけどバカな振りをするのも疲れた、
解らない振りをするのももう嫌だから、
その残酷な優しさを鵜呑みになんてしないよ、

だからさよならなの、

ある人を想う僕は
今まで付き合ってきた
誰よりも本音で向き合えた、
ありのままの自分を出せるって
あういうことを言うんだと思う、

だけど素直になりすぎて
優しさに甘えて
どうしても僕だけのものに
したくなって
束縛してしまうの、

どんな言葉も受け入れてくれる、
そんな気がして
心無い残酷な刃を向けてしまうの、

貴方がどんなに
それでも良い、と言っても
僕自身が嫌だった、

こんな汚い自分が、
こんなに最低な自分が
大嫌いだった、

つまりこの先どんなに
惹かれ合ったとしても
僕らはきっと平行線、

近づくことも遠ざかることもない、

だから僕らはずっと友達なんだよ?

またある人を想う僕は
とても一途で
貴方のためだったら
きっと命さえも投げ出せるでしょう、

重くて苦しい想い、

本当に大好き、
なんで僕じゃないの?

…こんな僕が大嫌い、

諦められない自分が
苦しむ自分が
悩む自分が
大嫌い、

だから違うの、

そう、
貴方を想う僕が大嫌い、

だからね、
僕が少しでもマシかな?って
思う自分になれるまで、
なれるように
頑張るのです、

それが僕の三年間の答えです、

"ありがとう"
そんな言葉が聴きたかったんじゃない

これから先に貴方との関わりが
途絶えてしまったとしても

"それは悪い夢だよ"
"騙されたんだね"
そんな『否定』が欲しかった、

嘘であって欲しかった、

僕の最低最悪な夢だと
言って欲しかった、

繋がりと勇気の代わりに失ったものは
あまりにも大きすぎたのだ、

この空の下にいるのといないのでは
天と地の差があった、

喩え触れられる距離に
いようといまいと
それだけでどれだけの
心の距離を埋められるのだろうか、

僕はどんな詞を並べることが
出来るのだろうか、
どれもこれも無意味に思えて、
だけど心で奏でるには
率直すぎて残酷すぎて
伏してしまう、

世界には溢れるほどの言葉があるのに
どれも僕の感情を正確に
表してくれるものなど存在しない、

だから人は手と手で
手とおでこで
手と身体で
何かを伝え合うのだろうか、

それが出来ない僕らは
どうやって解り合えば
良いのだろうか、

都合の良い人間だと思われていたとしても
バカな人間だと思われていたとしても
それでも僕を必要としてくれるなら
それでも良いと思った、

全てを受け止めてくれるなら
僕に優越感や満足感を
味あわせてくれるなら
何だって差し出そうと思った、

けど最後に残る虚無感や
寂しさが僕の中を
駆けずり回り、
僕を狂わせる引き金となった、

他の誰かに言われる前に
気付いてはいたんだよ、

だけど僕は逃げ道をつくることや
忘却力に富んでいて、
気付かない振りをしていたんだ、

いい加減止めよう、
何度もそう思った、

だけど貴方の心地良さも
優しさも強さも解るから
甘えてしまう、

もう終わりにしよう、
全部全部、

そして思い出に鍵を掛けて
これから先一生思い出さないように
その鍵を遠く彼方へ
投げてしまうの、

そうすれば貴方を想い
流す泪もあの日のまま
流さなくても済むのだから、