先週の事いつも来るお客さんが、大工道具を選択するにあたって、どの方法が良いか見て欲しいと持ってきたのがこれ。
青年技能大会の競技課題の作品。

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手道具だけでここまで作れるのはそれだけ技術があるからです。
規矩術を使い図面を起こし、脚材の断面をひし形に削り、斜めに貫通ホゾを掘り、
斜めの導付でホゾを手鋸で挽き、仕上げ、組立まで6時間。
青年技能大会の為に練習してきた成果です。

ある部分の加工で悩んでいて、鉋で削るか、鑿で突くか、鋸はどれが良いか?
最後になってどの方法を選択するか迷っているそうです。
その時は、ある部分は鋸、ある部分は鑿で突くが良いと答えました。

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自分は大工道具の研ぎ方、使い方を教えました、それが役に立っているようで、
この作品を見た時は嬉しかったですね。

数年前来られた時に見せてもらった鑿は切れる鑿ではなかったし、
研ぎを見ると砥石の管理が悪い事も分かりました。

しかし、この作品を見ると使っている大工道具を見なくても、
全てに管理が行き届き切れる道具である事が分かりました。

人の為に役だったかなと思った日でした。