それから3日後のディナータイムだった。
「いらっしゃ、、いませ。」
「ユノ、こんな所にいたのか?」
父親が突然ユノの前に現れた。
ユノの父親がやって来たのだ。
「随分と探させたよ。」
「お久しぶりです。お元気ですか?」
「元気そうだな。いい店じゃないか?」
「ありがとうございます。」
「そろそろ家に戻って来ないか?」
「すみません、仕事中です。そういう話でしたらお帰り下さい。」
「頑固なところは変わらんな。折角だ、何か食べてから帰ろう。」
親父は店内奥の席に座り、オススメコースを一言も話さず黙々と食べた。
「シェフに挨拶したい。呼んでくれるか?」
父親にジェジュンを会わせたくなかった。
「・・・はい。」
「お客様、本日はオススメコース完食頂き、ありがとうございます。」
「大変、美味しく頂いたよ。君ならもっといいお店を持てるだろう。」
「ありがとうございます。」
「良かったら、家のパーティの料理もお願いしたいぐらいだ。後で連絡いれさせよう。お願い出来るかね?」
「スケジュールが合えば是非!」
「その時は彼もウエイターで来てもらいたいんだが。ここのスタッフは皆素敵なエスコートだ。感動したよ。また、寄らせてもらうとしよう。」
「ありがとうございます!!」
「素敵なサービスに気持ちだ。受け取って下さい。」
ユノの父親はそう言うとジェジュンにペーパホルダーを渡し店を出て行った。
「ユノ、こちらお願いします。」
「はい。」
ペーパホルダーを開くと10倍近い札束が綺麗に挟んであった。
「父さん、、」
そして、"素敵な料理、素敵なエスコートに感動。"伝票にそう書き記されていた。