目の前の輝きは白銀に黒っぽい赤が混じってまぶしくなくなったけど、とにかく圧がすごい。
体全体で踏ん張ってないと飛ばされるんじゃないかと思うほどだ。
この場所全体が微かに震えているような気さえする。
「すごいな。」
「うん、飛ばされそう。」
おれの手を握るチャンミンの手により一層力がこもって、おれの手がしびれそうだ。
『よし、ふたりとも目を閉じていなさい。』
神様の声で目を閉じたけど、次の瞬間目を閉じていても目が眩むほど明るくなって、ぎゅっと目をつぶった。
体の周りを熱い何かで覆われて。
「うっ、」
「うわっ」
おれもチャンミンも思わず声を上げてしまったけど、害を及ぼすものではないとすぐにわかってじっとしていた。
これが神様と魔王様の気を練り合わせたモノか。
薄目を開けて見てみたい気もしたけど、ガマンガマン。
体全体を覆ったその気は、少しずつ中にも入ってきて。
背中の両肩の下あたりがもぞもぞとむず痒いような感じがして、今度こそ動きたくなったけどなんとかガマンした。
体中に神様と魔王様の気が満ちてきたのを感じて、体がフッと軽くなったような気がした。
『ふむ、これでいいだろう。』
『ああ、こんなもんじゃねえか?』
おふたりのお声が間近で聞こえたと思ったら、目の前のまぶしかったのが消えた。
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