天使のお仕事 44 | 指先の記憶

指先の記憶

大好きなおふたりと周りの人たちのお名前をお借りして、私の頭の中のお話を綴っています。二次創作にご理解のある方だけ、お読みくださいm(_ _)m

「なので、話すのは魂に話しかけると救える魂が増えることだけにしてくださいね。我々天使課のことは伏せてください。それと、、話すときは、増えるようだ、程度にされるのがよいと思います。」



「もちろんチリョンさんたちのことを話すつもりはありませんけど、はっきり言わないほうがいいっていうのはどうしてですか?」



「先ほども言いましたが、わたしたちにはみなさんの表面しか見えていません。魂そのものに汚れや傷がなくても、考え方というか心根が美しいかどうかはわたしたちにはわからないのです。」



心根?



「あなたたちの語り掛けに魂たちが反応したのは、あなたたちが心底魂たちのことを考えてくれていたからです。ですが、あそこで作業しているひとがみんな、あなたたちと同じように考えられるとは限りません。」



「そう、でしょうか。」



「残念なことですが、魂を人としてではなく単なる物としてしか見ていないひとはいるんです。それに本人は意識していなくても罪を犯した魂を嫌悪する気持ちを持っているひともいます。」



「もしかして、そういうひとが汚れたり傷がついたりするとか?」



「そうなのかもしれません。ですが、それを見つけることはできないんです。」



そうか。



ってことは、、



「じゃあ、おれたちが語りかけの話をしたらそのひとたちは?」



「そうですねぇ、最初から信じなくてやってもみないか、やってみるけど心がこもっていないから効果が出ないか、」



「そしたらどうなりますか?」



「たぶん、すぐにやめてしまうでしょう。ですが、もしわたしたちからその話をした場合、成果が上がらないと上げようと必死になるはずです。」



あっ



「だから欲に繋がると?」



「もっとひどいことが起こるかもしれません。言われたとおりにしているのに成果が見られない。自分は一生懸命やっているのに。自分は悪くないのに。そういうひとは自分の心根に問題があるとは思っていないから、誰かを恨んだり憎んだりするようになるかもしれません。」



それは確実に汚れに繋がるだろう。



「じゃあ、話さないほうがいいんでしょうか。」



「いえ、話してください。あなたの話に耳を傾ける人は必ずいます。少しでも救われる魂が増えれば、わたしたちもうれしいですし、神様もお喜びくださいますよ。」



なんだか責任重大な気がしてきた。










最後までお読みいただき、ありがとうございました。