悪魔と死神 22 | 指先の記憶

指先の記憶

大好きなおふたりと周りの人たちのお名前をお借りして、私の頭の中のお話を綴っています。二次創作にご理解のある方だけ、お読みくださいm(_ _)m

おれたちが張り付いてから、修道女は怪しい動きをしていない。



地下室のあの部屋には毎晩行ってるけど、いまは子どもたちはいなくて、白衣を着た研究者っぽい人たちが何やら作業をしている。



きっとチャンミンの髪の毛と爪を分析してるんだろう。



「あんなことしても何もわからないと思うんだけどな。」



「おれもそう思う。」



悪魔も死神も人間とは違う。



細胞だか遺伝子だかの情報を調べたところで、不老不死の謎が解けるとは思えない。



案の定、これといって成果が出ていないとわかると修道女は、



「ったく、私がどんな思いで悪魔と契約したと思ってるのよ。」



と吐き捨てた。



『どんな思い』って子どもを助けるため、だったんじゃないのかよ。



ってことはやっぱり誰かにそそのかされたか指示されたんだ。



けど、おれたちが知ってる限りでは、修道女は誰にも連絡していない。



まあ、子どもたちが亡くなってからおれたちが張り付くまでに時間があったから、その間に連絡したのかもしれないけど。



チャンミンも契約してから修道女が誰かに連絡しているのは見たことがないという。



「そそのかされたにしても指示されたにしても、よっぽど親しい人じゃなきゃ悪魔と契約しようなんて考えないだろう?」



「うん、ぼくもそう思う。けど、あの修道女、ほとんど修道院から出ないからそんな親しい人がいるとは思えないんだけどな。」



ってことは、、、、



まさか、修道院の中にいる?!










最後までお読みいただき、ありがとうございました。