シルクとコットン 239 | 指先の記憶

指先の記憶

大好きなおふたりと周りの人たちのお名前をお借りして、私の頭の中のお話を綴っています。二次創作にご理解のある方だけ、お読みくださいm(_ _)m

大きなブルーシート2枚にたくさんの人が座る。 

 

 

半分は工場で働く人たちだけど、半分はそれ以外の町の人たちだった。 

 

 

弁当持参の人、みんなの分のおかずを一品持ってきている人、家に帰って食べてこようと思っていた人も大量のキンパの登場で帰らずに座っている。 

 

 

たくさんの人が手伝いに来てくれたおかげで、植え付け作業はもう済んだみたいで、打ち上げみたいになった。 

 

 

いつの間にかチャンミンが連絡したようで、かあさんが焼酎の瓶を何本もカゴに入れて持ってきて、自然と酒盛りになる。 

 

 

「坊ちゃん、よう帰ってこられましたなあ。」 

 

 

「おかげさまでまた働けるようになりましたよ。」 

 

 

「工場を潰さんでくれてありがとうございました。」 

 

 

「みな、喜んでおりますよ。」 

 

 

ひとりひとりのショットグラスに焼酎を注ぎ、自分のグラスに注がれて飲んで。 

 

 

そろそろヤバいかな、、 

 

 

まだ全部は回ってないのに、、 

 

 

そんなことを考えながら次の人のところに移動しようと立ち上がったら、後ろから誰かがそっと腰を支えてくれた。 

 

 

「チャンミン。」 

 

 

「いっしょに行くから。飲むのは任せて。」 

 

 

おれの耳の後ろで小さくささやいて、そのままついて歩いてくれる。 

 

 

さっきまでチャンミンはチャンミンで、知り合いに注ぎに回っていたのに。 

 

 

おれも最初のうちは、チャンミンが誰としゃべってるか気にしていたけど、酒が入るにつれてどこにいるかわからなくなってたのに。 

 

 

チャンミンはおれの状態をしっかり把握していてくれたらしい。 

 

 

「頼むよ、助かる。」 

 

 

「潰れられたら介抱するのはぼくだからね。」 

 

 

かわいくないことを言いながら、かわいいことをしてくれるチャンミン。 

 

 

おまえはおれの最高のパートナーだよ! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。