旅の終わりは南伊のバーリ→クロアチアのドブロブニク。


バーリから夜行船に乗ってクロアチア往復をするため、そのためだけにローマからバーリへ移動。


さぁ、やってきました南イタリア。

やってきちゃいました、南イタリア。


今回は何が起こるのか。


あまり馴染みがない人のために解説すると、

イタリアは1861年に統一されるまでいくつもの州に分かれており、よって未だに地域によって性格、方言、食べ物・・・等、色々な違いがある。


南北格差という言葉があるが、北イタリアは歴史的に工業地域だったために比較的豊か、そして南イタリアは歴史的に農業地域だったために比較的貧しい。


性格的にも北の人たちの中は「比較的」勤勉で、南の人はもうほんっとにいい加減で明るくて・・・と、典型的なラテン人である。


二年前にシチリアで少し働いた事があるのだが、まぁ・・・

北イタリアと空気が全然違ってビビったものだった。


長所としては

・人がフレンドリー。時におせっかいと言えるほど人の世話を焼きたがる。但し、その教えてくれる情報は必ずしも正しくはないので注意。(特に道を聞く時など)

・バカンスをするのであれば気候を含め、陽気なラテンを体感できるので楽しいかと。


短所としては

・全てがいい加減で計画性・仕事の処理能力が極めて低い。なのでキチンとした旅行をしたい人には不向き。

・暮らすとなると、やはり「貧しい地域」というのをヒシヒシと感じる。「明るく陽気」なだけではない面を見なければならない事になる。



こんな所だろうか。



シチリアでも、この南イタリアの個性に振り回されて大変な事になっている旅行者をよく見かけたし、

まぁ何が起こるか分からないのが南。

これを「南の洗礼」と私は呼ぶ。



そして、我々も当然バーリ到着早々に「南の洗礼」を受けた。


私たちは予めB&Bを予約して行ったのだが、チェックイン時間の午後2時に現地に行っても誰も出ない。

電話をしても誰も出ない。


「まぁ、少し位は遅刻して出てくるんだろう」


と、2時間待ったがやはり誰もいないのだ。

一応、HPとかしっかり作ってあるB&Bで、予約のやり取りをした時のレスポンスも早かったので安心していたのだが・・・。


結局、私達は別の宿をその場で探して泊まった。


怒りのメールをHPに残し、手紙を現地に残して。


そしたらその晩、メールが来ていた。


「本当にごめんなさい。実は今日バイクで事故って今まで病院にいたのです。クレジット番号には何もチャージしません。」


との内容。


実際南イタリアの運転は超危険で、いつどこで事故が起こってもおかしくない状況。

現に当日私達も一件車の衝突事故を目撃した。


なので100%ウソとも言えないのだが・・・


ま、やっぱり


「あ、今日B&Bの事務所行くのめんどくさくなっちゃったー。ま、いっか」

とか、

「おしゃべりしてたら時間忘れて午後5時になっちゃったー」


ってな所でしょう。


次に約束すっぽかす際には、誰か親戚の一人でも死んだ事にして

「いや、今日は急な葬式で・・・」

とか言うのだろう。


うん、そんな事もあります。

だって、

南イタリアだもの。




ちなみに前述した衝突事故。

交差点で左右確認もせずにお互いすっ飛ばしていた車が運悪く衝突してしまい、一台が歩道に突っ込んだ、

というものだった。

歩道に突っ込んだ車の運転手は首かどこかを痛めたらしく、かなり痛そう。

でも命には別状なさそうだったので良かった。


特筆すべきは何と言っても「野次馬達」。

黒山の人だかり

とはこの事か。


通りがかる人、近くの店の人・・・etc

皆近くにあったジェラート屋のジェラートを片手に立ち止まって見物。

あーだこーだとおしゃべりをする彼らの声でそこらじゅうがワンワンとすごい大音量。


もうほんとに、


「お前ら、働け!」


という感じである。



この 「お前ら、働け!」 発言。

私としては何となくもう慣れっこの「南イタリアの空気」なのだが、

南イタリアに免疫のないT氏から今回幾度と無く聞く事になる。。。


その詳細例はまた別記事でー。