今回のヨーロッパ旅行、ちょうどEURO2012の時期とかぶっていた。
ヨーロッパにおけるサッカーはどこの国でもプライオリティが高いので、EUROはいつでもどこでも放送されている。 なので特別なサッカーファンでない我々もつい毎日EUROの試合を見ていた。
目を閉じて一心不乱に国歌を歌うブッフォン(イタリアのキーパー)が音痴すぎる、
とか、毎日見ていると色々と注目に値する面白ポイントが発見できて楽しい。
決勝戦は7月1日。ちょうど我々がイタリア入りする日。
「万が一イタリアが決勝残ってたら盛り上がるだろうねぇ」
と話していたら・・・
準決勝で何と強豪ドイツを破って決勝進出しちゃったんですねー、イタリア。
なので、ミラノ到着早々、町に繰り出してBARで観戦する事に。
試合開始一時間前、DUOMO広場を覗いてみる。
DUOMO広場には巨大スクリーンが設置されており、ものすごい人だかり。
迷惑な事に南アフリカのワールドカップから流行ってしまった「鳴り物」をブーブー吹き鳴らし、早くも白煙があらゆるところから上がっている。
無数にはためく国旗を売っているのは黒人行商人達。
この日は彼らにとって「EURO特需」であっただろう。
皆、国旗を振ったり体に巻いたり、思い思いの格好で騒いでいた。
それにしてもおとなしいね。
うちの子だったらこんなもの頭に巻かれてそのままいるなんてありえません。
一秒ももたずに頭から振り払い、ビリビリに破いちゃうだろうな。。。
「なんじゃこりゃーーー!!」
っていう顔をしています(笑)
無理矢理写真だけ撮ったものの、この可愛いかつらは速攻オモチャ化し、ビリビリにされていました・・・。
うん・・・柴犬は裸ん坊が基本だもんね・・・。
話は戻り、決勝戦。
私たちはDUOMOのあまりの盛り上がりっぷりに怖気づき、
「こりゃ万が一優勝でもしちゃったら大騒ぎで無傷では帰れないね」
と、近くの比較的落ち着いたバーで観戦。
しょぼくれたバーだったが、試合開始30分前には満席になって外で立ち見の人まで出てくる始末。
街中、大層な盛り上がりっぷりだった。
・・・が。
ご存知の通り、結果はスペイン艦隊相手に0-4の惨敗。
前回紹介した「悪態」の限りをつき、段々盛り下がっていくイタリア人。
4点目が入ったあたりで我々はもう見ていられなくなり、先に宿へと帰ってしまったのだが
宿へ帰ってTVをつけたら、試合後の泣き顔の選手達をTVのコメンテーターが責め立てる、という
公開処刑的な番組が放映されていた><
数人いるコメンテーターは熱くなりすぎて皆が同時にしゃべくりまくる。止まらない。
司会者の唇整形&厚化粧の女は彼らの喋りを止めて番組を進行させようとひたすら叫ぶ。
コメンテーター達は止まらない。
厚化粧の女は叫ぶ。
コメンテーター達も、女に負けないようさらに叫ぶ。
画面の向こうの選手達は泣き顔。
・・・
皆がパニックの、とんでもない生放送番組。
DUOMOの広場はどんな状況になっていたのだろう・・・。
想像するに恐ろしい。
なにはともあれ、ここまで国民的に盛り上がれるスポーツがあるのは良い事ですね。
その雰囲気をタイミング良く味わえたのはかなりラッキーだった。