本日大安吉日の朝、愛娘の雛人形が無事配送されてきました!
で、午後から、ひと仕事。なんとか無事に飾り終えたのがこちらになります。

有職雛(ゆうそくびな)です。大きさは9号、親王飾りになります。
(ちなみに「有職雛」というのは実際の公家の装束を忠実に写したお雛様のことです)
男雛の衣装は儀式時に天皇しか着用が認められない「黄櫨染」の御袍。
女雛の衣装も有職のご衣裳、私が買い求めた女雛の衣装は美智子皇后がご成婚の際に着用されたのがベースとなっています。




御姫様のお顔と後ろ姿のアップ、



数多くの内裏雛を見て回った結果で、我が家的には大変満足のいくお雛様。
主役の娘もきゃっきゃっと喜んで飾り付けを見ていてくれたので感慨深いものがありました。
お雛様は、その子の厄を代わりに背負ってくれるものなので、愛娘と共にずっと歩んで行って欲しいなと思います。
A.姫の頭
 →頭には平額と釵子と櫛が飾ってありますが、
  素人で分かりやすいのが櫛。
  ○櫛無し・または櫛がプラスチック<櫛が木製<櫛が木製で手書き絵、の順で高価。
  △ちなみに平額と釵子は、プラスチック<金属製の順で高価。

B 姫の髪
 →ナイロン or 絹
  ○比べれば一目瞭然。どうしてもわからなければ、気になる姫を明らかに高価なものと並べておいてもらいましょう。

C 姫の帯
 →糊止め or 結んである
  ○結び目の有無で分かります。当然、結んである方が質は良いです。でも、糊止めのほうが容易で誰でも加工できるので、普及品ほどあちこちが糊止め、ホッチキス止めされてます。さりげなく扇で隠してあったりもします。

参考; 姫の襟
 →「合わせ」がポイント。
  衣裳がセパレートであることを分からなくするために、腰のあたりで合わせが左右重なってます。1枚で着せてあるものは重なっていず、単衣が見えています。
  ○かなり有名な作家さんで高価な御雛様も需要に答えるためにセパレート式にされてる方いらっしゃいます。そうしないと、年間数百件~千件というお雛様を作れないからだそうです。腰のあたりを確認すれば、判別可能です。お店の方に聞くのもいいでしょう。プロの店員さんであれば把握されてるはずです。
また、襟元を色彩豊かに見せるためにはセパレートが最適なので、セパレート式が品質悪いというわけではありません。それに着くずれもしにくいので、セパレートの利点は多いのです。
本着せ(つまり、ヒトと同じように1枚の布)とうたう会社のお雛様、中にはそっと袖をめくってみると糸のほつれ等、丁寧とは言い難いのもあるそうです。やはり、本着せは名工といわれる一部の人形司さんでないと、難しいんです。

(つづく)
ひな人形の価格って千差万別。
特に、今回私が選ぼうとしたのは、京都の人形司のおひなさま。

なので、まずは老舗百貨店の価格を確認します。
インターネットでもカタログが公開されてるので容易。

百貨店は、工房と百貨店の間に卸が入っているので、どうしても高くなります。
この価格を基準に、工房と直接取引されてる専門店や工房へ行けば、大体6~8割ってとこでしょうか。

一部例外のぞいて、大体のお店が表示価格から「お勉強」してくださいます。

今回私が訪れたなかで、百貨店除けば、
「うちは定価販売です。その代りどこよりも安くさせてもらってます」とおっしゃった1件以外はすべて「お勉強させていただく」でした。

といっても、安くなったから、やったー!ってものでもない。
お人形が同じ工房で同じ大きさでも、付属品の質で数万円以上軽く変わりますから。

例えば、屏風ですが、同じように見える金屏風でも、
大阪や静岡の制作と京都の著名な制作では数万単位で違います。
雪洞も素材や製作地で大きな価格差があるし、
盛花だって、数倍の価格差があるそうです。

だから、客側も店側と対等に交渉できるようにするためにも
知識が必要だと思います。

私は、こういった知識をWEBと
実際に接客いただいた知識量半端ない「良店の店員さん」から学んでいきました。

ちなみに今回、結果的に購入には至らなかったなかで、
「雛人形を売る店として充分すぎる対応」そして「ひな人形について充分に教えて頂けた」ベストは、松屋町の「増村人形店」さんと、京都下京の「中山人形店」さんです。
まさしく雛人形小売店のプロであり、雛人形への愛すら感じました。