昨年、私の教室から、音楽大学へ巣立って行った生徒さんからのプレゼント🎁

とても気に入っていて、レッスン室の入り口に飾っています。



さて、先日出張レッスン先で、コンクールの話になりました。

コンクールというと、何故あんなに緊張するのか?


「先生、何か、コンクールでの経験ってありますか?」と尋ねられて、色々思い出しました。


ピティナコンペティションの特級を受けた時、

一次予選が受かり、二次予選へのステージで、

1ヶ月で仕上げなければならない新曲の課題がありました。


万全に仕上げて行ったつもりが…


私の出番の2人前くらいから、あることに気付きます。


その新曲で、自分が聴いたことがない音が聴こえるのです!曲の終盤に近い辺りで、すごく高い音……


え?私と……1オクターヴ違ってる??!!


急いで楽譜を見直したら、確かに8va……の文字を見落としていたことに気付いたのです!

結果はもちろん、ズタボロ(笑)


このコンクールを最後にしようと決めていただけ、落ち込みようも激しく、コメント用紙にも目を通さずに(今となっては、とてももったいないことを)

駅近くのカフェで、涙しました😞😭


思えば、練習段階から、何か落ち着きがなかったのでしょうね。


大舞台は、自分自身が、演奏だけでなく、様々な面に於いて、試される場なのですね。本番だけでなく、そこに至る日常が、力が抜けていることが大切かもしれません。


更に、私が高校生の頃、




ピティナコンペティションというものがあると初めて知って、受けてみました。

当時は、地区予選、地区本選、決勝と進んでいくコンクールでした。

地区予選が、夏休み前だったかな?

そこで、予選を通過し、岡山地区の代表として、西日本本選会(大阪)へ進出することに👏👏


私の実家は鹿児島だったので、この夏休み期間は岡山から鹿児島へ帰省中。でも、本選があるので、レッスンを受けなければならず、お盆を過ぎて、岡山へ帰って来たのです。ここで、思いもよらないことを経験します。


ホームシック。


高校入学の時に、寮生活始めた時でさえ、感じなかったのに。(寮母さんがいるのでね)


3年生になって、寮から出て始めた下宿生活。

2階の4部屋を4人で間借りしていて、休暇中は、誰もいない。夜、何か一つ、物を置いただけでも、


コーン と、響くのですよ!


さ、寂しい!💦


私が音楽を学んでいた高校の音楽科は、遠方からの生徒が多く、地元の生徒は少なかった。

下宿していた私は、皆んな帰省していて、しーんと静まり返った6畳の部屋の中で、1人、ご飯を食べ、誰とも話さず、練習するということを、初めて経験して、気が狂いそうになったのでした!


もはや、ピアノどころではありません!!


レッスンでは、私が師事していた先生は、夏休み中は郷里の仙台へ帰省中。

それで、地元の、厳しいと評判の先生に臨時のレッスンをお願いしていたのですが、その時は、その厳しいレッスンさえ、ほんとーに、終わって欲しくなかった!わざとボロボロに弾いて、時間を長引かせようかと思ったくらい💦

ベートーヴェンの11番のソナタが、終盤にさしかかると、涙で楽譜が見えなかった😭


レッスン、終わらんでくれー😭


あの時ほど、先生の話す言葉に癒された(厳しいレッスンですよ!しつこいけど笑)ことはありません😂😂


誰か、私とお喋りして!!

実家に泣きながら電話して、こりゃあかん。と思ったのか、母が、奈良に住む親戚の家に連絡して、

大阪本選まで滞在させて頂くことになりました。

そこには、大阪芸大に通うお姉ちゃんがいて、グランドピアノがあったのです。


親戚の家から、奈良の大仏さまが、歩いて数分の所にいらっしゃる、歴史ある街並み。シカ🦌が、道路を横切るときは、車も停まったり徐行するなど、見たことのない光景に、昨日まで泣いて親に電話していたとは思えないほど、テンション上がりまくり!😍笑


そこで、ご飯をご馳走になり、お菓子を食べ、2日後のコンクールには、おばちゃんが付いて来てくれた❤️


「ああ、これが終われば、やっと家に帰れる」


この安堵感が、素晴らしい脱力を生み出しまして

なんと、


決勝進出❗️


嬉しさは一瞬で、また、ホームシックの悪夢が😱

もう、絶対、岡山で一人で練習するのは嫌だ❗️

レッスン受けられなくてもいい!


ということで、決勝大会という大切なステージの前に、実家で過ごし、バロック、古典、ロマン、近現代と4曲通したレッスンを一度も受けないまま、決勝大会へ、母を伴って、東京へ行ったのでした。


お上りさんの私は、ここで、素晴らしい演奏の数々に出会い、参加者さんのこの日に込めた思いを、やっと理解したのでした。


はあ😞

ピアノと向き合えるほどの夏休みではなかった。

皆んな、すごいなぁ。

落ち着いた表情で、次々と曲を弾きこなしていく、各地区の代表者(私含め14人だったと思う)

特に北海道は強かった❗️


私、子供だったんだな〜笑


やはり、チャレンジすることにおいては、日常生活のバランスって大事!


下宿にあるピンクの公衆電話で、大量の10円玉を用意するお金もなく、1日中、人の声が聞けなかったあの日々。

(私は、TVも持ってなかった)


ネット環境が充実した現在は、少しは違うのかな?


あの時のホームシック。

良き思い出です。