タバコが大好きだった(過去形)。
辞めた今でもきっと好きなんだろうな。
シガレットの匂いを嗅ぐくらいだ。
周囲からも「オマエは禁煙できないよな」と言われるほど、常に吸っていた。
辞める直前は2箱/日ペースだった。
当時1箱¥250のサムタイムライト(style box)だったから、1日¥500が煙と化していた。
痰に茶色いつぶつぶが混じり始めた。もう肺にくっつくタールが飽和状態なのかな?
40歳くらいで死ぬんだろうな・・・くらいに思っていた。
まだ今ほど「嫌煙」も「分煙」も進んでおらず、会社の休憩室も喫煙可だった。
子供が生まれた。
少し考えが変わった。
このままではいけない・・。
この子に何かを残さなければならない。
これは生物としての本能ともいうべきか。
まだ残っているのに箱を握り潰した。
辞める自信はあった。やり通す覚悟は受験や実験で鍛えられている。
が、想像以上にきついものであった。
禁煙による禁断症状は更年期障害も併発した。
辞めて3け月で30kg以上増えた。立っているだけで汗が出てきた。
このままではマズい・・・。
病院に行くと、脂肪肝であり、尿酸が異常値であった。
しかし、ムリなダイエットがたたりこの年、肺炎で入院する。
退院後も腎臓結石になり、禁煙後の方が明らかに不健康であった。
しかし、医者は言った。
いずれ健康を取り戻せるよ。
ウイルスが入り込めないくらい肺が汚れてたから、今は少しウイルスが入りやすくなっているかもしれない。タバコは百害あって一利なし。3年経ったらわかるよ・・。
・・あれから20年。もうすぐ53歳。
やや肥満ではあるが、体脂肪も20%程度だし、体重も落ち着いている。
1週間で50kmランニングし、筋トレもしている。体内年齢は40歳以下。なるほど、医者の言ってたことはこういうことか。
階段の昇降で息が上がることもない。通勤も自転車。自動車はほとんど使わない。
子供も大きくなり、離れて暮らしているので、禁煙のモチベーションはもはや不要だ。が、すっかり「吸わない」ことが通常だし、社会全体も「禁煙」である。
もはや喫煙復活は総スカンだし、時代にそぐわない。値段も倍になった。
いい時期に辞められた。
しかし、齢50を過ぎ、新たな火種が・・。
それは飲酒による(であろう)高血圧である。
降圧剤を処方してもらいつつ、酒をやめることを勧められる。
確かに、4年前から再びシングルライフになり、今度は酒の量が圧倒的に増えた。食事も夜遅くに塩っぱいものが多い。
が、「禁酒モチベーション」がないのだ。
2〜3日は我慢できても、その後はその「無酒」期間分がフイになるくらい飲む。
1缶飲んだら終わりだ。次々手が出る。
また、飲酒癖からか、飲酒しないとよく眠れなくもなってきている。
だから飲んでしまう。
飲まない日は全然眠れない。
ビタッと辞められる理由がない。
先日、飲み会で、〆のラーメン屋
〆でも「生」を頼むほどアル中が進んでいた。
しかし、翌日、
よし酒やめよう(飲み会以外)と小さく誓う。
今日で断酒5日目である。
すでに禁断症状が出ている。
あ〜、だれか「禁酒モチベーション」をくれ〜〜〜。

