gogol








ゴーゴリです。
結構、しびれましたラブラブ

「鼻」は、 ある朝起きたら主人公の鼻がなくなってた・・・
「外套」 は、貧乏な小役人が 清水の舞台から飛び降りるつもり(?)で外套を新調する話。


外套を作ると決めただけで、

「彼の生活そのものが何かしら充実して来た観があって、まるで結婚でもしたか」のように有頂天になったり、

鼻がなくなった主人公は、大好きな芝居を見に行こうと張り切るものの、

「しかし、鼻のことを考えると、何もかもがおじゃんであった」
と落ち込んだり。



ちょっとしたこと(まあ、鼻がなくなるのは結構な大事件だが・・・)で、
人生の絶頂とどん底の間を振幅しちゃう、
あ~、私たち人間ってほんと愚かしいよね――
みたいなことを、ユーモラスだけど暖かい視線で書いてます。


翻訳がまた風格ある日本語なのだ。
訳者は、何と  「敗戦後に満州ハルビンで病没」
翻訳の寿命は10年なんて、大嘘かもしれません汗
「ちょっと渋皮の剥けた女」 とか
「肉紅玉髄の印形(いんぎょう)」 とか
いまどき珍しい 言葉遣いも収集できて楽しめます(アタシだけ?)。


次は 「死せる魂」 を読んでみようかな。
光文社から出てる 新訳も と気になるところです。

ちなみに、本書の訳者平井さんは”ゴーゴリの翻訳にその生涯を捧げ、
死の直前まで 枕頭にゴーゴリの原書を手放さなかった”らしい。
カッチョい~きらきら


来るべき日、何を枕頭に置くか
あたしも今から 考えとかなきゃ(笑)。