ラヒリ













短編集 『停電の夜に』 で文学賞を総ナメにしたインド系アメリカ人作家、
ジュンパ・ラヒリの長編小説。


インド系移民1世・2世のアメリカに対する複雑な思い、
世代間の生活意識のズレ を描いたいわゆる 「移民もの」 です。


主人公の名は Gogol
父親がロシアの作家、 ゴーゴリにちなんでつけた名前なのですが、
主人公は この妙テコリンな名前に 深く悩みます。

インドっぽくも、アメリカっぽくもないし、
それに ゴーゴリってよく考えたら・・・


His first name is Nikolai.・・・ And so it occurs to him that no one he knows in the world, in Russia or India or America or anywhere, shares his name. Not even the source of his namesake."


せめて 「ニコライ」 の方を付けてくれよっ!!



―と悪態をつき、改名までするのだけど、
年をとるにつれ 親の世代が背負ってきた人生の重さに気付いていく。。。。



相変わらず細部の描写は見事なんですが、
長編のわりに 全体的に 地味???
前作があまりに輝いていたため、どうしても見劣りします。普通に面白かったけど。 
この本を読んだら、急にゴーゴリの 『外套』ショートコート を読みたくなっちゃいました。