「地図は領土ではない」という言葉、
聞いたことがありますか？
これは、
地図が現実の場所を完全には
表してはいない、
現地そのものではない
という意味です。
私たち一人ひとりの心の中にも
それぞれに描いた「地図」が
あります。
わたしたちは目の前の現実を
この心の「地図」に照らし合わせて
解釈しています。
でもあくまでも「地図」の上での解釈。
領土、つまり「事実」とは別物なんです。
そして一人ひとりがそれぞれに
同じ出来事に対して、
自分の中の違う地図を使って
見ているのです。
そんなことをあらためて
実感することがありました。
私が活動をしているあるコミュニティで、
メンバーであるＡさんとＢさんに、
伝えたいことがあり、
同じ内容のメールを二人に発信しました。
メールの内容は、今後の活動に関して
私の考えとそれについて
ご意見を下さいというものでした。
ＡさんもＢさんも、それぞれ事情があり
その活動にしばらく参加できないという
状況でしたが、
ともにそのコミュニティで
中心的な立場だったので、
お二人の意見を聞こうと思ったのです。
すると、お二人から全く異なる反応が
返ってきました。
Ａさんはあまり気にしないあっさりしたタイプ。
彼はシンプルに
「よろしくお願いします」という返信。
私からのメールの内容に
特に深い意味づけをせず、
単に私の意見に了承しました
という感じでした。
一方、Bさんは細やかな気づかいをするタイプ。
私の提案に対する意見は特になく、
それよりも、
「お手伝いができないことが
とても心苦しく感じている」
ということが色々と書かれていました。
地図は領土ではないと知ってはいたけれど、
同じような状況にある二人に
同じタイミングで送った
私からのメールという
ひとつの「領土」に対して、
こんなにも全く違う反応が
返ってくるなんて！
人はそれぞれ違う地図で
解釈をしているんだなと
あらためて思いました。
「地図」はその人の性格や価値観、
経験などが様々に影響して
作られています。
コミュニケーションを取る時、
相手は自分とは違う地図を使って
聞いていることを意識すると
伝え方も変わってきます。
またこちらの意図とは違う反応が
返ってきたとき、
その人はどんな地図を使って
捉えているのかなという姿勢
も大切。
誰もが異なる地図を持っている
ことが腑に落ちると、
人間関係が必ずよい方向に
変化していきます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓