ゆめが逝った夜。
時々大きな声で鳴いているゆめを抱きしめていた時。
美雨が目を見開いて抜き足差し足でやって来てこっそりと布団に潜り込んだ。
みーたん空気読まんね、と涙を流しながら2人で笑っていました。
でも美雨は寝るために来た訳じゃありませんでした。
布団の中をゴソゴソ動くとゆめの真ん前に顔を出してゆめを見つめています。
苦しそうにゆめが鳴くとパッと手を出してゆめに触りました。
ずっと触ったままゆめを見つめているんです。
私も娘も涙を堪えられませんでした。
それからしばらくして美雨はまたそっと出て行きました。
ゆめは美雨にはとても怖い存在だったのになんだかその優しさに心打たれました。
本当のことはわからないけど、美雨はゆめにお別れをしたのだと思っています。
猫にも家族としての情があると思える美雨の行動でした。