これは今から22年前のことです。



当時私は大学生で サークルの男友達2人とともに 横浜から船で上海に渡りました。


上海から 中国西部の町、ウルムチ、カシュガルなどを旅してまわって来ようという旅路の


中国に足を踏み入れた その最初の日に起こった出来事です・・・・。





さて、上海には着いたものの、時は2月9日。


中国は旧正月で 中国全土からもたくさんの人が集まっていて


どこもかしこも とにかく大混雑状態でした。


泊るところがなく、駅前で野宿している中国人もたくさんいて驚いたものです。


残念なことに、私たちが探していた安宿は すべて満室状態でした。


高級ホテルには空室がありましたが、なにせ貧乏学生なのでお金は節約したい・・・。



知り合った中国人の方も一緒に探してくれた結果、


市内から少し離れたところでしたが、一泊約1000円のホテルを見つけることができました。


それでも私たちには少し高額でしたが、感謝して泊まることにしました。


異国の地に3人で 言葉もわからずウロウロと困っていたので


とりあえずホッとしました・・・・。



手続きを済ますと、2階の とある部屋に案内されました。


案内された部屋に入った瞬間、何だかじめじめとした 嫌~な感覚がありました。


(なんだか陰気臭い部屋だなぁ・・・)


しかし、部屋自体はこぎれいで、ベッドが3つ並んでいます。



私は、まず浴槽にお湯を張ろうと お湯の蛇口をひねった瞬間・・・・


うわっ


と、声を出してびっくりしました。


なんと! 蛇口から 真っ赤な血のような液体がドバーッと出てきたのです。


血かこれ!?


しかし、よく見ると 血ではなく、赤錆びでした・・・。


錆が出てくるなんて、長いこと使われていない部屋なのかなぁ・・・・)



水はやがてきれいになっていき、お湯が出始めたのでとりあえずよしとしました。


旧正月で混んでいるから、普段使っていない部屋なんだろうね と3人で納得しましたが


部屋に入った時のイヤな感覚が まだ残っています。




あまりに部屋が乾燥しているので、部屋中に水を蒔いて寝ることにしました。


船で3泊したので、地上のベッドで寝れるのは久しぶりです。


疲れていたこともあり、あっという間に 眠りにつきました・・・。


・・・・・


ふと、夜中の何時頃かわかりませんが、暑さと のどの渇きで目がさめました。


しかし、あまりに疲れていて眠かったので 布団を体からはずし また眠りに落ちました・・・・。



そして・・・・

その何十分後かはわかりませんが、突然


あっ、金縛りになる


といういつもの感覚とともに、体が急に動かなくなりました。



金縛りは、たまに経験していたのでわかります。


金縛りになっても いつも守護霊に助けを求めると ふっと解けるので 


その時もそのつもりでいましたが


なんと、驚いたことに、どこからともなく しわがれた老婆の声が聞こえてきました・・・・・。



金縛り中に 霊の声を聞いたのは、後にも先にもこの時だけです・・・。



「南妙法蓮華経、南妙法蓮華経と唱えると、 苦しまずにあの世へ行けます・・・・・」


私は驚きました Σ(゚д゚;)


こんなことは生まれて初めてです。




金縛りになっても目は開けられるので、恐る恐る目を開けてみると・・・・


私たちのベッドの足元に 白い服を着た何かが立っていました Σ(゚д゚;) ギャーッ


なにかいる~!?) 



さっき私は暑苦しさで目がさめ、かけ布団を剥いでいたので 体の上には何も掛っていません・・・。


体の上に布団がないので 何だかとても無防備な感じで、もの凄い恐怖でした。


(うわ~、殺される!? (((( ;°Д°)))) )


とマジでびびりました 


(冷静に考えたらそんなことはないんですけども、あのときはパニックでした・・・)。


夜中に金縛りに遭わされて、知らない老婆の声が聞こえ、体は無防備・・・・


そのうえ、足元には白い服着た幽霊が立っている・・・・・


もう 滅茶苦茶 怖かったです (>_<)




その後、いつものように守護霊に助けを求めると やがて ふっと解けて体の自由が戻りました。


どのくらいの時間だったでしょうか・・・・。


恐怖の為、かなり長い時間に感じられましたが、実際は ほんの数秒の出来事だったと思います。




飛び起きた私は、すぐ隣に寝ていた友人を起こしました。


「おい、○○、起きろ!」


その友人に説明すると、今 彼もとても怖い夢をみていたとの話でした (-"-;A (-""-;) ウーム




しかし、奥で寝ているもう一人の友人は、ぴくりとも動きません。


こ、こいつまさか、幽霊に殺されちゃったんじゃあねーだろうか) ← アリエマセン (。・ε・。)


と、あまりの恐怖体験で変な事を考えてしまいましたが、


彼はぐっすりと眠っているだけでした・・・・・(^_^;) アラ



あー怖かったです ガーン


かすれたおばあさんの声が かなり リアルでした。


我ながら 夢ではないのかと、何度も反芻してみましたが、どう考えても現実です。


本当にリアルでした。




最近、ある方に ちょっと調べてもらったのですが、


その老婆の霊は、少し霊感のある者を見つけるとやって来て


自分が生前 信じていた宗教を紹介してまわっているおばあさんの霊 だとわかりました。


だったら、せめて金縛りはやめてくれよ と言いたいです (。・ε・。)


彼女は今でもまだ彷徨っているそうですよ・・・・。




そのホテルの名は 「回力飯店」 といいます。


いまでもあるのかどうかわかりませんが、興味のある方は


どうぞ2階の三人部屋へ泊まってみて下さい にひひ


私は旅日記をつけていたのですが、部屋番号までは書いてありませんでした・・・スイマセン。




そして、次の日はどうだったかというと・・・・・


もちろん、ホテルを変えたので 何事もありませんでした f^_^;


       お月様