雨の日に 字幕もない外国の映画を見にいった

二人で勝手に日本語に吹き替えて 周りも気にせず笑い転げた


帰り道であなたが言った

“もしあと一日で君が死ぬなら 一緒にいてあげる”


甘い雰囲気だったわけではなく そういう例え話をよくする人でもなかったから 

私は驚いて曖昧に頷いて ありがとうと言った



今なら 今あの瞬間に戻れるのなら――私は泣いてしまうかもしれない。


友人たちは 時の止まった思い出の中で

私を見送ったあの日の笑顔のまま 音もなく


開けられるのを待つオルゴールのように

暗闇に向かって 口癖のように愛してると囁き続けた

そこに応(いら)えを返してくれる人はもういないのに


愛おしくて大切で ずっと守ろうとしていたのに

手を伸ばせば届く距離 けれど決して埋まらない距離

今君はそんなところで...


笑っている。


二度と還れない


逢いたくて愛おしくて

触れたくて苦しくて。