ヒア アフター ブルーレイ&DVDセット(2枚組)【初回限定生産】 [Blu-ray]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2011-10-05)
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生まれたら人はどうなるのか、何処へ行くのか。
それは生まれる前と同じになる、それが僕の答えだ。
誰も生まれる前のことなんて覚えちゃいない。
そして死んだあと、生きていた頃の思い出は全て消える。

時間や空間に制限が無いのと同じように。

だが、この映画を観て、死後の世界を少しでも想像せざるを
えない瞬間があった。

余命間もないクリント・イーストウッド監督は、常に死と向い
合わせであると思う。だからこそ、より死後の世界に強い感情を
抱きこの映画を撮ったのだろう。

何か素晴らしい幸福があったとき、悲惨な不幸があったとき、
神を祝福したり呪ったりすることがある。実に人間は勝手である。
しかし、神ではなく死後の世界の人の業だとしたら…。

昨年、心臓が止まり意識を丸二日失いながらも、死後の世界から
蘇った父親にこの映画を教えよう。

SAKAESHI評価:65点



鍵の壊れた、虫だらけの100円宿に宿泊。
もしくは、ホームレスのおじさんと一緒にバラック屋で一晩過ごす。
さらには金が尽きて、夜空を見ながら街のど真ん中で野宿。
はたまた、あらゆる人種が集まる洞窟みたいなコテージで雑魚寝。
学生時代はこんな冗談でサバイバルみたいな世界旅を繰り返していた。

時は経ち、今では私も妻と娘を持つ身。

昔は、「リゾートなんて、何が楽しいんだ、ケッぺっぺっ!」

と軽蔑していた自分も、どっぷりとその癒しと楽しみにつかって
しまっております。ライフステージが変わると、それによって
楽しみ方も全く変わってくるということを短い人生を通じて
再認識しております。

ところで今回はコタキナバル。
何がすごいかというと、マジにホテル以外、全く外出無し。
食事もアクティビティも全て3泊4日ともホテル内。
周りに何も無し。これはリゾートと言えども人生初でした。
ちょっとホテルの傍のスーパーに買い物に行ったくらいです。

空港にもホテルにもガイドパンフや地図さえもない始末。
まさに、人生で一番ラクな海外旅行でございました…。

ということで、次回はもっともっと冒険心くすぐられる
旅に出ようと画策中です。娘は間違いなく付き合ってくれる
だろうけど、嫁さんはどうでしょうか?!

行き先は未定です。
香港の下町といった雰囲気の佐敦と油麻街を突っ切っている
上海街という混沌とした通りがある。ボロボロの雑居ビルや
屋台が立ち並び、何やら強烈な食べ物の香りが漂ってくる。

我々のジムのオーナー兼コーチSi Hu(香港人)と、本日試合をする
Paul(英国人37歳)と友人2名と共に、ボロボロの雑居ビルの一角に向かった。

今にも崩れそうな階段を登って行くと、無造作に大量のサンダルや
スニーカが脱ぎ捨てられている入口からリングが見えた。
雑居ビルの一角をキックボクシングジムに改造して経営しているのだ。
あまりの汚さに最初に行く人は戸惑うかもしれない。
そしてむせ返るほどのワセリンの臭い。

室内に入ると、30人程の男女が所狭しとうごめいていた。
刺青を全身にまとった若者達がギラギラと闘犬のような目つきを
しながら自分の出番を待っている。
Shing Huは「ここにいる奴ら半分はギャングスターだよ」と冗談交じりに
言っていたが、決して冗談ではないことが分かった。

すぐに試合は始まった。Paulは第一試合だった。
相手は彼より一回り程大きい香港人で75Kg前後だろうか。
ルールはボクシング(キック無)だった。結果はPaulが2RでKO負け。
鼻の骨が折れ、血を口から流して完全に倒れこんで10カウント。
相手の身体を投げつけるようなフックの連打を浴びてしまった。

驚くべきは、ドクター無し、ヘッドギア無し、8オンスグローブ、レフェリーは
ジムの会員というアンダーグランドファイトそのものだったことだ!(しかも3分3R)
ローブローが一瞬あってもストップがかからず滅多打ち状態になる。
経験者も完全素人も関係無い、腕に自信のある者がジムの主催者に
連絡すれば出場が可能。保障は一切無し。死んでも文句は言えない。
普通、アマチュアの試合は安全性を考慮して、ドクターと救急車を付け、
尚且つヘッドギアを付けて行われる。2分R制を取る。香港ではお構い無しだ。

その後からキックボクシングの試合が次々と行われた。
先程の目つきギラギラ、刺青だらけの若者たちが激しいバトルを
繰り広げていく。本当にリングサイドロープをつかみながら観戦できる。
血が飛んでくる、汗が飛んでくる、相手に叩き込むグシャッという
パンチの衝撃音を体で感じ取ることができる。あまりにも凄まじい。
3試合目で顎が外れて気絶し、そのまま救急車ではなく、友人に
抱えられて帰っていく選手もいた…。

今まで何度か格闘技の試合の会場に足を運んだが、完全に「恐怖」を
感じたのは初めてだった。心底ボクシングが、格闘技が恐ろしいと思った。

試合後、鼻が折れ、完全に憔悴しきっているPAULと食事をした。
PAULはこのアンダーグラウンドファイトのことを奥さんには言ってないらしい。
それはそうだろう、こんな危険なことをしていると知ったら普通の奥さんで
あれば卒倒ものだ。だが、彼は言った「This is the place to test my heart」.
日頃の生ぬるい我々のジムではなく、このような極限の場所で、
自分の心臓を試したいのだ。恐怖に打ち勝つ自分を試したいのだ。
その気持ちは十分分かる(マゾではない、念のため)。

彼は食後、まだ仕事があるので病院に行ったあと、事務所に向かうよ、
と言って去っていった…。

僕はSh-Fuから3か月後にこの試合に出るように、と言われている。
我々のジムのスパーリング試合なら良いが、このアンダーグラウンドファイトは
家族がある身としては辞退せざるをえない。だが、どこかにまだ迷っている
自分がいる。

「Test my heart」の言葉が心にのしかかっている・・・。

PS:毎月、このジムで試合が行われているので、興味のある方は
  一緒に観戦行きましょう。凄まじい、の一言です。
SAKAESHI’s 探求-様子


2月の高雄に引き続き、再び台湾の地へ!
今度は首都台北。

まず、香港と比較すると華やかさには欠けるものの、
雰囲気などは日本に近く、清潔度も非常に高い。
街もごちゃごちゃしておらず、ちょっと街を覗けば、
代官山や南青山の裏道カフェなどもありセンス・おしゃれ度
の高さを感じる。

「千と千尋の神隠し」のヒントになったと言われる九扮。
イメージしてたものとは違って、少しがっかりだったが、
不思議な風景が広がっており、非日常が楽しめる。
中国人と日本人観光客が溢れていた。

台北のシンボルマーク「台北101」を登り、街をはるか
ビルのてっぺんから見下ろすと、そこには綺麗に整った
台北の町並みを眺めることができる。

仕上げは香港でいつもお世話になっている「鼎泰豊」。
本店にも関わらず、四季豆、杏仁豆腐は無し、醤油の味が
妙に濃い。ということでここは香港に軍配!

高雄程の郷愁感は無いけれど、日本人の心と体に優しい街。
最初の海外旅行に薦められる理由もよく分かる。

また、いつの日か、訪れることでしょう。
(きっとじいさんになってから)



何だろう、この不思議な懐古感。
香港でも中国でも、沖縄でも日本でもない、独特の雰囲気。

2月ということもあって、気候は優しく、からっと晴れた日が
続いていた。

数十年間日本の占領下であったということもあり、所々に
日本の足跡があった。それがこの懐古感を誘うのだろうか。

実は旅の後、何十年も前、祖父が少年時代をこの台湾の高雄で
数年過ごしていたことを知った。何という巡り会わせだろう。
(もともと、台北に行く予定だったのだが、チケットが取れず
偶然高雄となった)

祖父は昨年亡くなった。
成長した僕と、家族の姿を自分の第二のルーツの空から眺めたかった
のかもしれない。