　久しぶりの全力投球授業（いつも手を抜いてるのか、というツッコミはなし）

　『ワルのぽけっと』（灰谷健次郎）

　　小3 主題•人はどんな時泣くのか？

　非常に難しい教材だ。

　集団万引き、暴行、恐喝、教師への反抗‥ 今じゃありえない。

　しかし、子ども視点で言えば変わらないものがある。

　大人とは別世界がある。

　授業前、指導案を同僚（もはや若い後輩）に配ると、ありがたいことに食い入るように読んでくれた。

　「先生、三年生では難しいですよ。」

　確かにそうなんだけど、自分では体験していない涙を想像できれば、この教材の読解は成功だと思う。

　子ども達は「泣き」の視覚化でパズルに取り組むように集中した。

　「我慢が解放された時、涙があふれる」

　こんな経験は小3であるはずがない。

　ところが、ある男の子が

「ドラマで観たけど、ずっと有罪だった人が最後に無罪になった時泣くじゃないですか。」と発言した。これだ。この発言に刺激され全員の表情が変わった。ドラマでも物語でも現実でも、人が泣いている時に「どうして泣いているの？」と思ってくれるだけでいい。

　ここから始まり、ワルの涙を読み込んでいく。

　言葉が話せないアカンタレの涙をどうとらえるか？

　また、キツい涙の後、なぜ皆んなは明るくなったのか？

　作者に観てもらって意見してもらいたい授業だ。

　今回は90分授業。みんなよく頑張った。でも、授業が終わってべたべた後片付けを手伝ってくれるのが、まあ、うまくいったシルシ。

　明日の授業に続く。

国語の研究授業