母の住む、あなたの住んでいた、この町は
今、たくさんの雨が降っています
そちらはいつも快晴ですか?
雨に濡れることはありませんか?
あのそばかすのように点々と濡れた鼻が
懐かしくてたまりません
ときどきは雷も鳴っています
稲妻も光っています
あなたは怖くてぶるぶると震えて
お尻からくっついてきたね
よだれもぽたぽた落ちてきて
母は片手であなたを撫でつつ
片手で床を拭きましたっけ
でもそんな怖いものは
もうそちらにはないのよね
あったら心配でたまりません
ひとりで大丈夫かと気になります
あるいは怖がりさんたちがお互いにくっついて
やり過ごしているのではないかと気になります
もし、ピカピカゴロゴロがあるのなら、
なんとか飛んでいってあげたいです
みんなを包みに飛んでいってあげたいです
もう必要のない親心かもしれないけれど…
あなたが大丈夫でいてくれること
のんびりと休んでくれていること
それを願い続けているのです