ソード Ⅶ 〜ソードの世界


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ウェイト版タロットカードのソード7というカードは “盗人カード” などと呼ばれることもあり、あまり良いイメージがありません。

敵の陣地から武器を盗み出そうとしている男が抜き足、差し足…。

大抵の解説本には、狡猾、不正、詐欺に注意、不倫、などというキーワードが並んでいます。

けれど、そのような後ろめたい意味を持たされているにも関わらず、背景は明るい黄色。
このアンバランスにはとても違和感を覚えます。

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どうも解釈するのが苦手なカードだと思っていたのですが、先日、ある方が持っていらっしゃるカードでは、ソード7には水場に集う人達の絵が描かれていると教えていただきました。

🃏ボッチチェリ・タロット  ソード7

このカードを見せて頂いた時、あ、なるほど、と腑に落ちるものがありました。

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ソード7のメッセージは、盗むとか欺くという事よりも、争いを避ける、問題を平和的に解決しようと知恵を働かせる、という面が主眼なのではないでしょうか。

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その為にはお互いの主張を曲げたり引っ込めたりしながら折り合いをつけていかねばなりません。

穏便に事を運ぶ為に、時には根回しが必要だったり、行き過ぎれば賄賂の横行といった事態も起こり得ます。

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けれどそのような、狡猾さと紙一重の知恵の働かせ方にこそ平和への希望もある、と背景の黄色が語っているように思えます。

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では、なぜソード7の男がこのような態度を取るのかといえば、そこにはソード5で経験した直接対決の後味の悪さが影響しているのではないでしょうか。


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ソード5では力による直接対決の直後の様子が描かれています。

勝っても負けてもあまり後味が良くない、というこの経験から逃れるように、ソード6では舟に乗って旅立つ人が描かれます。

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そして彼らはより安全な場所〜他者との直接対決を避け、話し合いで問題を解決しようとする世界
〜ソード7〜に移行します。

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けれどおそらく、他者の意向を汲み、場の空気を読むという傾向が強くなり過ぎると、その思考が自らを縛るソード8の世界へ、そしてソード9では夜も眠れないほど思い悩むことになってしまいます。


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そしてソード10で力尽き、もう埒があかないと気付いてソードAに戻り、新たな意志を打ち立てる。

するとまた別の意志を持つものと出会っってフリーズ(ソード2)、関係性に傷ついて(ソード3)癒すために一休み(ソード4)、力を取り戻して対決を試みてまた傷つき(ソード5)……。

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こんな風に、一見同じ事を繰り返しながら螺旋状に進化していく私たちの旅を、ソードの物語はとても分かりやすく伝えてくれているように思います。

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ソード7という、ソードで唯一の黄色いカードは、ソード世界の物語においてのターニングポイントなのではないでしょうか。

⚔️こんな風に考えてみると、苦手だったソード7の男に、何となく親しみを感じるようになりました。


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今日もここまでお読みくださいまして、ありがとうございます🙇‍♀️