ハギスというのはスコットランドの伝統食で羊の胃に肉やレバーやその他の臓物、オート麦などを詰めて蒸したものです。今頃になると店頭に並びます。イギリスの歴史や行事にはとんと疎いんですが、行事「食」となれば話は別。 1月25日はスコットランドの詩人ロバートバーンズ(蛍の光の詩も書いた人)の誕生日、バーンズナイトと呼ばれる記念日です。ハギスに捧ぐ詩を作ったほどハギスが好きだったんでしょう。バーンズナイトの晩餐はウィスキーと共にハギスを食べるのが習わし。文字で見ると何やらグロテスクですが、まんまる、もしくは太めのソーセージって感じです。お店で買ったものはすでに調理済みなはず、もう一度丸ごと蒸すかお湯で茹でてアツアツにして、ナイフで切って中身を取り出し、ジャガイモとスエード(という根菜)のマッシュを添えてウィスキーソースをかけていただきます。スパイスの効いた肉とプチプチとした口当たりのオーツ、おいしい！気味悪がってイギリス人でも食べない人もいますが、わたしは大好きです。スエードというあんまり馴染みのない野菜は直径15〜25センチくらいの大きさで皮を剥くと若いマンゴーのような色です。カブとイモが一緒になったみたいな味、甘みがあっておいしい。冬にふさわしい、どっしり食べ応えのある夕食でした。

これがスエード

バーンズナイトにはハギス