佑子の部屋にいる時間が増えて、自然と佑子の作った料理もよく食べるようになった。けれども、はっきり言って、佑子は料理が下手だった。クッキーみたいなものは、よく作って職場で配ったりしてることもあって、まずまずのできばえだった。けれども、料理となると、本人はこれはいい!と思って作ってるんだろうけど、意図したものとちがうものになってしまうことが多かった。センスの問題かも知れない。
ある日、佑子の部屋で佑子の手料理をごちそうになることになった。その日、佑子は3時間もかけて、佑子なりに考えたメニューを、お品書きもそえて、一品ずつコース料理のように出してくれた。佑子としては精一杯考えたメニュー。俺は佑子の気持ちをうれしく思って、一つ一つ大切に味わった。その日、俺は佑子の部屋に泊まった。それが、俺が佑子にしてやれる最大のお返しだと思ったから。