私が弁護士を目指した最初のきっかけは,「祖母の死」です。
私は,母方の祖父母,父母,弟と一緒に暮らしていました。
両親は,共に,高卒です。
父の職業は,トラックの塗装業の仕事と新聞配達をしていました。
そのため,泊りがけの旅行はほぼありませんでした。
学生の頃の私は,スーツを着て仕事をしている友達のお父さんが羨ましく,塗装の仕事をしている父のことを恥ずかしいと思っていました(もちろん今は感謝の気持ちでいっぱいです。)。
私が高校生の頃には,祖母は入院をすることが多くなりまりました。
そして,私が高校3年生の夏に,祖母は入院していた病院で亡くなりました。
私の両親は,祖母は,「医療ミスで亡くなったのではないか」と話をしていました。
今のようにネットで弁護士を探して相談できる,という環境ではなかったこと,
高卒の両親には弁護士の知り合いもいなかったことから,誰にも相談することができませんでした。
そこで,私は,「身近に相談できる弁護士がいたらいいな」と思い,「弁護士を目指そう!」と無謀にも高校3年生の夏に,法学部へ行きたいと思うようになりました。
今思うと,「祖母の死」は,医療ミスではなかったと思います。
しかし,当時母がかかえたモヤモヤした気持ちを,母は,弁護士に相談することで解消することができたかもしれない,
相談することで情報を得て,人生の選択肢が増えると思っています。
弁護士になるのにとっても遠回りをしましたが,初心を忘れず,気軽に相談できる弁護士を目指して活動をしています。