ザ・独り相撲恋愛

最近、読書量が減っているなぁー
と、ちょっと危機感を覚えます
「読みたい本」より「読まなきゃいけない本」を優先しちゃうし
……優先しなきゃならないし

そんな私の貴重な読書タイムが美容院にいる間です
ストレートパーマかけたり染めたりするから時間かかるしね
……それなのに
美容院で途中まで読んで、その後は放置しちゃうんですよねー

今日は、先日の美容院で読みさした本をようやく読了しました

武者小路実篤『お目出たき人』

……実は、私の本棚は読んでいない近代文学でいっぱいです
なぜなら本屋に行くたびに
「ああこれ名作（らしい）なのに読んでいないじゃないか」
と思って文庫本を大量買いするのに……読むのが追いつかないから

……「名作」は、どのへんが名作なのか確かめておきたいタイプなんです

さてさて、『お目出たき人』
これ、面白かったぁぁぁっ
出だしから（良いイミで）爆笑の連続
もちろん美容院だったのでガマンしましたが
たぶん顔には出ていましたね
にやにや

いやー、実篤、凄すぎる

ハナシ自体はヒドいんですよ
主人公が、勝手に片想いして
（しかも話したこともないコに）
ぐだぐだ想い続けて
結果、相手の女はフツーに別の男の嫁になる
ただそれだけなんです
ただただ、主人公が勘違いだらけの片想いを続けるだけ

でも、それが面白いんだぁぁぁ

というか、そんなハナシをここまで面白く書ける実篤
おそろしいヒト
さすが天才的な失恋能力の持ち主

ただただ勝手に片想いで勝手に失恋なのですが
しょーもない恋愛感覚をもうびっくりするほどストレートに綴るのですよ
「バカだなぁ……でも、あるある」
と
「いや、そうだけど、それ正直に言っちゃう」
の連続なんですよ

この面白さ、伝えきれない
ぜひ読んでほしい

……と、ここまで書いて

これ、例えば身近な友達に
「面白いよねー」
と話して、同意してもらえるのか
……ふと疑問に思いました

だって
主人公が勝手に片想いして勝手に失恋するって……
『狭衣物語』のパターンじゃないか
……そして、友人たちには『狭衣物語』の面白さをわかってもらえません
狭衣さんにイライラするみたいです
ということは、きっと『お目出たき人』にもイライラされるに違いない
あるいは
「面白いけど、主人公のキャラはキライ」
みたいなことになるのかな

でも私、こういう物語が大好物なんですよねー
なんでだろう
どうも自己分析できません笑