第174回直木賞受賞作。
 女給たちがカフェーで織りなす人間模様は悲しくもあり、ささやかな幸福を感じる作品になっています。全編を通じて一人の女性として、母としての姿が描かれています。
 現代のようなテレビやSNS、娯楽がほとんど普及していない時代だからこそ人が輝く小説であり、恵まれているとは決して言えない時代に仕事がつなぐ人と人。仕事の価値観が今とはかなり違っていたのではないでしょうか。
 登場人物の厚化粧、嘘、偽りなどが多く見られましたが悪いことばかりではなく、登場人物の魅力の一つになっていました。