トミイセイジ 新宿 Naked Loft
2006.11.28.
このイベントには、当初、「ブルーム・ダスター・カン」という、
ブルーズシンガーが出演する予定でした。
５６歳で、ドブロをボトルネックで弾き、
ハーモニカ（ブルースハーブじゃなくて大っきいの）を吹いては、
甘いブルースを歌うという。
楽しみにしていたのですが、風邪でダウンしてしまったとのこと。
え？ 残念！ と、がっかりしてたのね。
ところが、急遽ピンチヒッター出演の、トミイセイジさんが素晴らしくて、
カンさんはまたいつか聴くとして、トミイさんのステージ見られて良かったと思った。
最初ね、青柳さんからの、
「シカゴに住んでて、シカゴの路上演奏ライセンスを持っている」との紹介に、
「すごい、いかにも本場っぽい演奏が聴けるのかな？」
「アメリカンブルーズそのものな音かな？」と率直に思った。
ところがところが、
本物のブルーズではあるけれど、
それは、日本人が日本語で歌う、本物だったの。
こういう裏切られ方って、嬉しいこと。
私が、かねてから思っているのは、
「歌い手のメッセージは、語るように、そこの国の言葉で」
お客の心に、気持ちを伝えたければ、そうすべきだと思う。
だから私は、英語と日本語が混じった歌詞ってあんまり好きじゃない。
サウンドやグルーブを楽しむ曲は別だけど、
詞を聞いてほしかったら、語感を大切に歌ってほしいと思う。
トミイセイジさんの凄さは、音楽的に、完全に翻訳が成立しているってこと。
つまり、借り物でない、日本人トミイセイジの物になっている。
世界に通用するサムライブルーズマンでした。
本当に素敵な歌でした。
使用機器：OLYMPUS E300
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