東京都新宿区四谷4丁目にある
大木戸ビルにはかつて、ユッコこと
岡田有希子が所属していた事務所があった。

先日、所用でたまたま近くを通りかかったので
初めて、このビルをスマホのカメラに収めた。

(現在、事務所は隣町の左門町に移転している)

1986年4月8日、午前中に一人暮らしの自室で
手首を浅く切り、ガス栓をひねって自殺未遂を
図ったユッコは、病院に駆けつけた事務所の
専務とスタッフに付き添われ、人目を避けつつ
このビルの6階にあった社長室に入った。
(社長は外出中、担当マネージャーは休みで、
一報を受けて急行している途中だった)

それから後のことは、当時のニュース、
そしてネットで伝えられている通りである。

屋上を見てお分り頂けると思うが、
クリナップの大きな看板は当時からあった。

18歳の小柄な少女がこの屋上に駆け上がり、
こんな大きな看板を目の前にしながら
僅かな隙間を探し、柵を乗り越えて
ためらう間も無く飛び降りてしまうなんて
普通の感覚ではちょっと考えられない。
よほど精神的に追い詰められていたのだろう。

実際に現場近くまで行って分かったのは、
ビルは車通りの多い交差点に面しており、
かなり目立つ場所だということだ。
下から見上げても、ビルの屋上はかなりの
高さを感じた。上から見下ろしたら、なお
足が竦むような高さだと思う。

すぐ近くには都会のオアシス、新宿御苑の
大木戸門がある。四季折々の景色を楽しみに
散策する人も多い。ユッコは訪れたことが
あるだろうか?事務所の近くに、こんなに
自然豊かな場所があったのに、もしかしたら
忙し過ぎて、散策するヒマなど無かったかな。


今生きていたら、芸能界には
いなかったかもしれないが、きっと素敵な
大人の女性で、趣味の絵画も楽しんでいた
ことだろう。あまりにも短い人生を駆け抜けて
星になったユッコ。本名 佐藤佳代。
没後32年。改めて、その魂が安らかな世界に
導かれていることを願いたい。

ユッコファンの皆様、ブログを読んで頂き
またコメントを寄せてくださって、本当に
ありがとうございます。