父は透析に、そして母はデイケアに行く日の朝は

大忙し。


今朝も母の着替えを手伝い、

朝ごはんを食べさせ、

薬を飲ませて。


いつもより少し早く

出かける準備ができたので、

母を

車椅子に乗せ、玄関でお迎えの人を待つ。


ピンポーン。


ドアチャイムが鳴り、出ると

「あの、この前お伺いしたシロアリの件ですが、どうなりました?」


はぁー?

どうなったもこうなったも、

まだ何も言われてないし。

この前も突然来て

「近所に来たので寄ったんですが、そろそろシロアリの駆除の時期で〜」と。

そのときは父はもう透析に出かけていなかったので「伝えておきます」とは言ったけど、

突然来て

「どうなりましたか?」はないだろう。


今朝はまだ父がいたので

対応してもらったが

「いつも3月だろう」(父)

「はい、ただ、料金が高くなってまして、来年になると値上がりするので、できたらその前に…」

(業者の人)


いやいや、そんな話を今玄関先でやられても。

こちらはもうデイケアに出かける母が玄関にスタンバイしている。

その車も来るし、そのあとは透析に行く父の迎えの車も来る。


とにかく車を動かしてもらわなければいけないので父にその対応をまかせる。


で。

案の定、待ってるうちに

「トイレ行きたい」

と言い出した母。


あーあ。

仕方ないので

車椅子を押してトイレへ。これがまた時間がかかるんだ。


そしたら父が

「お迎えの車来たぞー!何してるんだ!」

と玄関から叫ぶから

「トイレー!」と返事をする。


しばらくしてまた

「何してるんだ!もうお迎えの人が待ってるぞ!早くしろ!」とトイレまで来て怒鳴るから

「お父さん。仕方ないんだよ、体が動かないんだから…」とつぶやく私。


父はねー、

こんなに短気な人じゃなかったんだ。

温和で優しい人だったんだ。

歳をとると、こうなるのね…。


そして母はマイペースで

怒鳴られようが

「でものはれものところかまわず」

「待たせておけばいい」

という人なので、これはこれで

勝手にしろ!

と、こちらも言いたくなるけど、

今は病気と老化で体が動かないんだから

しようがないしなぁ…。

と黙る私。


もうね、言葉も出てこないのよ。


ふたりが出かけたあとは

ドッと疲れが出て。

コーヒー飲みながらしばらくキッチンから動けなくなるのでした。

(でも実はもう一つ大問題があって、これとも戦っている)