前回あたしが観た「ミス・サイゴン」は

エンジニアはもちろん市村さんでしたが

キム役は松たか子さんでした。

 

まだお子さんを生む前の松さんでしたが

その演技に鳥肌が立ち、

そのほかの人もあまりにも歌がすばらしく

そしてこのミス・サイゴン、

あまりにもお話しが悲しすぎて

それ以降、封印していた演目です。

 

それを今回見ようと思ったのは、

市村さんが今回でエンジニアを卒業、

と言ったから。(←本当でしょうねえ? 市村さん。前も鹿賀さんとやったペテン師と〜のとき、ファイなるっていうから友達と必死でチケットゲットしたら、その翌年だかにしれっと再演、しましたよね〜?)

 

正月早々、観る演目が「ミス・サイゴン」。

それってどうよ、

と思いましたが

さすがに王道を行くミュージカル!

いやあ、出ている人たちもみ〜んな歌がすばらしくて

(ミュージカルだから当たり前でしょ?と思うでしょ、そんなことないのよ・笑)

 

一幕から圧倒されました。

実は市村さんのエンジニア、数年ぶりに観るのですごく楽しみにしてはいたけど

果たして67歳のエンジニア、(そう、市村さん、67歳なんですよ!)

そして前回は胃がんの手術で途中降板している、

そんな市村さんの歌はどうなんだろう…、

東京公演も終わってるし、喉大丈夫かな?

なんて思っていたのですが

なんの、なんの!

すごいね、なんなのあのエレルギー!

やっぱりエンジニアは市村さんですよねえ。

 

エンジニアは、「アメリカンドリーム」を夢見る男。

ちゃっかりしていて、ちょっぴりずるいところもある男。

だけど市村さんのちゃめっけあるエンジニアはやっぱりどこか憎めない。

父となった市村さんが子役のタムに向けるしぐさや表情も見逃せない。

本当に、やめちゃうのかなあ、エンジニア。

 

エンジニア役にはあと二人、

駒田一さんとダイヤモンドユカイさんがキャスティングされています。

駒ちゃんも大好きな役者さん。

そしてユカイさんも役としてはエンジニアにぴったりのキャラだと思うし、

あのロッカーなユカイさんが、初ミュージカルにして初の主役をどう演じるのか、

非常に興味はあるのですが、

あるのですが、

あるのですが…。

チケットをゲットしようかどうか、悩みちう。

だって、ミュージカルって高いんだもん。

 

さて。

「ミス・サイゴン」とはどういうストーリーか、

ご存知でしょうか?

ベトナム戦争のこと、ご存知でしょうか?

知らなければ、ぜひ観て欲しい、「ミス・サイゴン」。

 

あたしは初めて観たとき、いろいろと衝撃を受けましたよ。

知らないって、怖い。

 

何より、

2幕冒頭で歌われる

「ブイドイ」。

ブイドイって、ベトナム女性とアメリカ兵の間にできた子供のことですが、

それを歌では日本語で「ごみくず」って訳しているんですよ。

「ごみくず」ですよ。

 

もうね、涙が止まらないですよ。

 

深読みしなければ

「アメリカ兵、勝手よねー。戦地で女の子抱いて、自分だけさっさとアメリカへ帰って人生をやり直すとかいって、新しい女性と結婚して」

なーんて思いますが、

戦争って、そんな簡単なものじゃない。

戦争って、人が人を殺すんですよ。

どちらにとっても、地獄なんですよ。

 

そんなベトナム戦争に、ラブストーリが重ねられた

「ミス・サイゴン」。

悲しい、美しい旋律に乗って歌われる歌の数々に

もうね、目から汁が出っ放しなのよ。

 

でも、だからこそ、

多くの人に観て欲しい

ミュージカルなのでした。

 

今回はご一緒したい!

と言ってくれた友人2人と観に行けて、

芝居がはねたあとはカフェでしっとり語り合うこともできて

普段ひとり観劇が多いあたしには

とっても素敵な

初観劇となった1日なのでした。

 

まだまだ、キム役の笹本さんや

初めて観たクリス役の上野さん、

トウイ役の藤岡さんについても書きたいけど

今日はこの辺で。(余力があったら追記する)

 

さて。

次の演目は

「フランケンシュタイン」です。

これまた楽しみで楽しみで。

 

あ。余談ですが

錦織くん。

残念でした〜〜〜。

頑張れ!全豪!

 

ではではこれからサイゴンのパンフレットを読みながら

夢の世界へ……。