ウーピー・ゴールドバーグ主演のコメディ映画『天使にラブ・ソングを』を原作としたミュージカル。

ストーリーは単純で、クラブ歌手としてステージに立つことを夢見ているデロリス(森公美子)の愛人、カーティス(石川禅)が子分を殺害し、その現場を目撃したデロリスが身の危険を感じて教会で身を隠す。その教会の聖歌隊があまりにも下手過ぎて、デロリスは聖歌隊の歌の特訓をするのだが…。

 

聖歌隊でたくさん歌うので、主役は当然圧倒的な歌唱力がないとこのミュージカルの良さはでませんから、そういう意味で森公美子さんにはぴったりの役なんじゃないでしょうか。

けれども、コメディであるこのミュージカルを、絶妙なコメディセンスで引っ張っているのは、間違いなく修道院長の鳳蘭さんだと思った。

 

あと神父さんの今井清隆さんもとっておお茶目な神父さんでしたが、

でしたが…、

なんと! ソロが、ソロで歌う歌がないじゃないか!

こんなもったいない使い方するなんて…。

もったいないといえば、泉見洋平くん。

久しぶりの泉見くんなので、密かに期待していたのですが

はっきり言ってこの役(ボスの手下、TJ)では彼の良さが出てなかったような気がします、ハイ。ファンとしては彼の歌にもちょっとばかし不満。

まあ、ねえ。適役ばかり来るわけでもなし。

 

そういう意味では、エディ・サウザー役(デロリスの高校の同級生で警察官。デロリスを教会にか連れて行った人)の石井一孝さんはぴったりだったんじゃないかと。

ちなみにめちゃくちゃ汗かきの役ですが、確かほんっとにめっちゃ汗かきだったんじゃ? 当て書き?

 

そしてそして注目株は何と言っても

見習いシスター役の宮澤エマさん。

いやー、歌声聴くのは初めてかもしれないのですが、

すごいね! あの華奢な体で声量もしっかしあるし。2013年が初舞台なんですねぇ。

 

いや~、やっぱミュージカルは歌ウマが揃ってこそ、ですね~。

 

あ、触れてないがデロリスの愛人役、石川禅ちゃんもめっちゃ歌うまいです。

ただこの役は、もしかしたらダブルキャストの大澄賢也さんのほうが

似合ってたかも? と思った。歌がどうなんだろう? と思って、石川禅ちゃんがキャスティングされている日を選びましたが。

 

いやしかし、とっても楽しいミュージカルでした。

やっぱこういう単純明快なほうが好きだわー、自分。

 

あ、余談ですが

演出の山田和也さんは、こう言っています。

「天使にラブ・ソングでは、”価値観の異なる者同士は理解しあえるのか?”が描かれます。現実の世界では、それは簡単なことではありません。世界は年々”他者に対して不寛容”になっているようにさえ思われます。

 物語の中で起こったような奇跡が、いつの日か現実の世界でも起こりますように」

(プログラムより抜粋)

 

そっかー、だから楽しいだけなくて、涙も出ちゃうのかー。

 

あ、もひとつ余談。

帰り道、指揮者の塩田さんをお見かけしました。夕食帰りだったのかな?

声かけて、写真撮れば良かったな。

 

ではまた明日~。