2005年6月11日に2時間ドラマとしてテレビ朝日にて放送された。
主演は堂本剛、菅野美穂。

才能はあるのに、目が出ないお笑い芸人の健児と、赤ちゃん
用品のショップを経営しながら夫を支える妙子。
二人は、2年前に息子を亡くしている。
最近になって、二人の気持ちがすれ違い始め、夫婦生活が
ギスギスするようになっていた。
そうした中、妙子が不治の病だと発覚する。
売れないお笑いの夫、健児を剛くんが、不治の病に冒された妻
妙子を菅野美穂さんが演じています。
ドラマの中では、病名も症状も説明されません。
こちらは、 韓国映画「ラスト・プレゼント」が日本でテレビ
ドラマとしてリメイクされたもの。
剛くんと伊藤淳史さんとの売れないお笑いコンビはぴったりで、
決勝戦でのコントの最後、健児を送り出すシーンの伊藤淳史くん
の演技が良かったです。

陣内孝則さん、田口浩正さんのお人好しな詐欺師コンビもいい
味を出していました。
また、妙子が病気を隠す真意と初恋が、ストーリーの中でうまく
繋がっていたと思います。
自分の病気を悟られまいとする妙子の毅然とした態度、そして
一念発起した健児が真剣にお笑いに取り組み、決勝戦で優勝を目指していく姿が描かれます。
妙子が不治の病だと知って、健児が嗚咽をもらして、全力で
泣くシーンは必見です。

入院せずに健児のそばにいる!と言う妙子と、そんな妻の
気持ちを受け入れ、もう何も言わず「わかった」と抱き締める
健児。

すれ違っていた夫婦が再び気持ちを通い合わせ、同じベッドに入り手をつなぐシーンはとても切なくて、きれいで感動しました。



それから、朝食の席で
「約束して。私がいなくなっても・・・」という、夫婦の会話に泣けました。
涙を堪えて、妙子の言葉をじっと聞く健児。

剛くんも菅野さんも、感情を抑えて落ち着いた良い演技でした。
ストーリーと演技で、ラストまで一気に見せてくれました。
最後は、大切な人を残して先立つ妙子の想いと、回想シーンで
語られ、子供に先立たれ、その2年後妻にも先立たれ、
自分に襲いかかる不幸に押し潰されずに、穏やかな気持ちで
亡き妻を思って、これから先を生きる健児の姿を写して、
ドラマは終わります。
その為、悲しい話なのに、見終わった後沈んだ気持ちになる
こともありませんでした。
ストーリーもよく練られていて良かったし、剛くん、菅野さん
始め、出演する役者の演技も良く、良いドラマでした。