「これ、あげる」
同じクラスのほとんど面識の無い女子から手渡された物。
「ゼリービーンズ…?」
「じゃあ、」
と言って、彼女は立ち去った。
そういや、彼女の名前なんていうんだっけ…?
わからないまま(というか忘れていた)1ヶ月。
ふと思い出したので、よく絡む美波に聞いてみた。
「なあ、あいつの名前ってなんだっけ?」
「えっ、優知らないの?美佳ちゃんだよ。」
「…そいつ、そんなに有名なのか?」
「有名もなにも、最近雑誌とかよく出てるじゃない、読モとして。」
「…読モ?」
「(そういやこの子、そういうの疎いんだっけ…)読者モデルの略!」
「…なるほど、取り巻き連中がいっぱいいるのはそういうことか…」
と、彼女の方に視線をむける。
周りでキャッキャ騒がれているが、当の本人はあまり気にかけていないようだった。
彼女にとっては当然ということなのだろうか。
「美佳ちゃんって、学校ではあまり笑ったりしないけど、雑誌だとすごく可愛いのよ。」
ほら、と美波に見せられたのは彼女が出ている雑誌のページ。
たしかに笑顔で仕事を楽しんでいるようで、
取り巻き連中がキャッキャ騒ぐのも納得が行った。
「髪の毛長くてキレーでさ…羨ましいなぁ…」
そういう美波も学校では男子から凄く人気じゃないか…
きっと本人は気付いていないのだろうが。
ふと雑誌の「質問コーナー」というところに目を向ける。
「学校に結構カッコイイ男子がいて、遊び半分で「こいつを落とそう!」
と思ってアピールしても全然落ちない人がいるんです。
気付いたらその人のことばっか考えてて…これって恋してるってことですよね!」
と笑顔で自身の恋愛を語っていた。
文はこう続いていた。
「その男子にこの前、ゼリービーンズあげたんですけど、全く私に関心なさそうなんですよ!
ひどいと思いません!?」
「ゼリー…ビーンズ…?」
「…優?」
思わず彼女を見る。
彼女もこっちを見ていたらしく、一瞬目が合う。
が、すぐに彼女は視線をそらした。
俺のこと…なのか?
【ゼリービーンズ】
気付くの遅いんだって…
…そんな所が好きなんだけど。
恋の、始まり。
実は美波も優のことが好きだったり…ww
突っ込み所満載だけど、自己満足だからおk