ある小説の、あるページの、ある一つのセリフ。



「まだ、自殺のこと、考えてる?」



「あたしと心中しない?」



三田誠広さんの「いちご同盟」

読んだことがある人も多いはず。



自分的にとても透明感のある、不思議で大好きな小説です。


初めて読んだ時にヒロイン、直美の例のセリフにゾクゾクしました。


『心中』という言葉を初めて文字として見たからなのかも知れません。


でも、その言葉は私の中にスーッと音も立てることなく入り込んできたのです。


その日から私の心の中の隅に、『心中』と『自殺』という言葉が住み着いています。


部屋で1人になるとスッと浮かび上がってくる、『自殺』という言葉。


ふと、自殺したくなることもあった。


けれど、計画を立てるだけで終わることしかなかった。


それが急に現実味を帯びて、いままで自分がしていたことが怖くなった。

---------

自殺を決めた人を止める気は私にはさらさらない。


したけりゃ、すればいい。


それで、あなたが楽になれるのなら。


でも、死んでから後悔すること、あなたの大切な人が悲しむことだけは覚えていてほしい。


---------


ある人にそう言われた時、この人は何を言っているんだろうと思った。


だけど、なるほど、とも思った。


自殺を実行まで移せないのは、後悔や未練があるからだ。


それならとことんその後悔やら未練やらが消えるまで踏ん張ってやろうと思った。


しょうもないことでもいい。


後悔、未練がひとつでもあればそれを達成できるまで頑張って、それでも自殺したかったらしたらいい。


でも、少しでも光が見えたら、そこに向かって頑張ってほしい。






大切なものを見つけて。






.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*・°