SNSが荒れている。
ファンからの怨嗟の声があがっている。
理由はわかってるんだ。
あなたの画像だけじゃなくて、僕と一緒の画像さえ載せないから。
僕の心がまだあなたに囚われているから、
ダミは怒って画像を載せない。
いい加減にしろと言いたいけど、僕は言葉を飲み込んで、
毎晩ビールをあおって寝てしまう。
ダミを抱かなくてすむように。
あなたの隣に立つのが辛かった。
どんなに練習しても追いつけない。
僕のちっぽけなプライドはズタズタだった。
どんなにディスっても、あなたは笑って許してくれた。
僕はあなたの愛情を図るためにディスり続けていたんだ。
いつからこうなってしまったんだろう。
ダミが現れてからかな。
僕ができるまで辛抱強く待ってくれることもなくなったし、
今までのように引き立ててくれることもなくなった。
見えない壁が立ちはだかって、あなたの気持ちがわからなくなった。
あなたの隣に立ち続けていればよかったのかな。
毎晩辛くて、吐きダコができるまで吐いても、居続ければよかったのかな。
それとも二人が残されたときに留学すればよかったのかな。
わかってるんだ。
僕にはこの仕事は向いてないって。
普通の暮らしをすればよかったんだって。
あなたとの日々は、誰も見られないような夢だったんだって。
これからは、過去の栄光を思い出しながら、普通の暮らしをすればいいんだって。
そう思っていたのに、胸が痛いよ。
僕はどうすればよかったのかな。
また今夜もビールをあおって、シャワーも浴びず寝てしまおう。
ダミを抱かなくてすむように。