この写真は令和6年8/28朝現在の状況です。
鹿さんの角は、毎年生え変わります。生え始めは“袋角”と呼ばれ、産毛があり、血流が通っていてドンドン伸びていきます。
また初めて生える“ごぼう角”と呼ばれ、壮年に向かってドンドンと立派な形となり、老年に向かうと衰えていきます。
夏を迎えると、血流が止まった袋角は根元から徐々に固く締まってきます。そして黒い皮が剥けて、硬い白色の角が露出します。秋の発情期、メスを巡る決闘に備え、角を樹木の幹などに擦り付けて磨いていきます。こうなると、ホント凶器と変わりませんね。
毎年10月には、“鹿苑”にて“鹿の角切り”行事が行われ、奈良の秋の風物詩として公開されています。ま江戸時代、気の荒くなった雄鹿と人間のトラブル回避のため、“角切り”が始まったと云われます。
↑↓ 根元部分“菊座”と呼ばれます。
“角切り行事”よりも前の8月下旬頃から、“奈良の鹿愛護会”により危険な鹿角の除角作業が始まります。8/23に今季初めての“角切られ”鹿を見掛けましたが、この日はたくさんのもぅ“角切られ”ちゃった雄鹿がいました。また“角切り”を逃れきっても、春先には角が自然と落下してしまい、新しい角が生えてくるんですよね。
↑↓ まだ皮が角にまとわりついてます。
角の形は年齢差や個体差があり、眺めているとバリエーションが楽しいですね。今年は不慣れな外国人観光客も多く、トラブル回避のため、ドンドン除角が進むと思われます。ご覧の方は、お早めに。