こんばんは
6月になってしまいましたが。
空想嬉劇団イナヅマコネコ 作品No.4
『ソリチュードタウンの死神』
2023年5月28日、たくさんの応援をいただきまして、無事全公演が終演いたしました。
池袋シアターグリーンBIG TREE THEATERに足を運んでくださった皆様。
本当にありがとうございました
憧れのBIG TREE THEATER。
「この楽屋であの人たちが」とか、
「ここでスタンバイしたのか」とか、
「きっとあのセットだとこうなってて・・・」とか。
劇場入りしたその日から、子供みたいな好奇心で全てを見ていました。
そんな劇場で、満席の景色を見れたこと、感無量です
思えば昨年の9月、『影と刻罪のテュシアス』上演終了後にまで話は遡ります。
ありがたいことにお声がけいただいたものの、配役はまだ知らず。
初演を観劇しているものの、記憶は定かでなく。
偶然にも逆班同役だった笑梨さんにお願いして、一緒にDVDを見させていただいて。
「そうそう、こんなシーンあった」
「ここだけ妙に覚えてたんだよな」
振り返って、ワクワクが昂った状態で。
ララ。
そして、マリーさん。
「どうしたものか」っていうのが、正直な第一印象でした。
挑戦状を叩きつけられたような、そんな感じ。
一筋縄では行かないなぁと、いつもとは違う道を歩いてみた結果。
沼にハマりまして。
「おとぎ話の登場人物感・・・とは」
「聖女・・・・?」
「子供に語りかけるように」
「ママみ・・・」
「ロロのことをもっと好きになってください」
一部抜粋ですが、これ全て台本に残ってたメモです。
だいぶ迷走しておる。
すんごい迂回をして、結局辿り着いたのは読んだ時に感じた第一印象。
ホッとしたというか、呆然としたというか、いい意味で肩の力が抜けた状態で向き合えたのかな、と思います。
悩んだララに反して、マリーさんは寄り添いすぎないようにするのに必死。
読み取れる情報は「事故で家族を亡くしている」ってことぐらいですが、それをランディさんに向けてあくまで「陽」のパワーにして当てられるあの底なしの明るさが、私には憧れでしかなくて。
過去を乗り越えて、前を向いて歩いていて、それを当たり前のようにやってのける力強さが、ずっと私自身の背中を押してくれてたような気すらします。
ここからは少しだけ裏話。
ご覧いただいていれば、「へぇー」ってなる話。
【エフィの脳内エンデイング】
ここね、ご感想の中で正解当ててる方がいらっしゃって、寝起きで布団の中で爆笑した。
そうです、イメージは強いていうなら「ピスタチオ」さん。
稽古の日まで悩んで悩んで、ついに形に自信がないまま突入して、岡本さんに形にしていただいたシーン。
「決して心折れずに」がモットーでした。
意外とお客様のご感想に好印象で上がっていて、ホッとしている次第です。
【冒頭、そして本当のラスト】
稽古中、岡本さんに勧めていただいた「推しの子」を観ていたせいでしょうか。
かなりの確率であのシーンのセリフたちが、アイボイスで再生されてまして。
沼にハマってしまった時にも、音のニュアンスの参考としてリゼロのエミリアの名前が上がったり。
参考資料は、高橋李依さんでした、本当に様様。
個人的バブみ賞は、昨年のダーナ一択だったので、まついゆかさんにも(勝手に)お世話になりました。
一つ、今までなかった引き出しを無理矢理開けてもらったシーン。
親身になって相談に乗ってくださった、みなみさんとかすみんさん、貴子さんには感謝でいっぱい。
素敵なメンバーと一緒に作らせていただいていることを実感して、なんだか嬉しかったです。
そして、嫌な顔ひとつせずに稽古に付き合ってくれたロロ、寶雨さん。
最後手を引いてくれる瞬間は、意図せずともララが勝手に笑っていました。
こんなへっぽことララロロを作り上げてくださって、ありがとうございました
【マリーさんの帽子】
何度風と走る勢いで、飛んでいきそうになったか。
いや、その危機的瞬間まで、あのシーンってマリーさんでいさせてくれるんです。
それはあの短いシーンの中でも、ランディさんと心が通っているようなそんな気がしたから。
伝えきれない感謝と、なんとも言えないあったかい感情が溢れすぎて大変でした。
繞さん、まじすごい。
【街の女、という名の若き日のマリーさん】
同一人物でした。
まさか自分が噂話していた当の本人のそばに仕えるなんて夢にも思ってないし、結果気付いてもいませんでしたが。
「あくまで一般論、噂話」
ってあのセリフを吐くのが、こんなにしんどいものかと。
ほら、私寄り添っちゃうから←
【計4回の衣装チェンジ】
面会の時にもお話に上がったりしました、お着替え。
4回×8公演、髪型を変えるために上げ続けた二の腕は、きっと鍛えられていることでしょう。
でもさ、髪型変えて、衣装着替えるだけで、こんなに切り替わるものなんだなって改めて実感したというか。
思い返せば、イナネコさんにお世話になると髪色早替えしたりしてたからなぁ、そういう宿命なのかも。
【決して泣けない問題】
初の通し稽古で、痛感しました。
「めちゃ泣けるシーン、全部スタンバイしなきゃじゃね?」
最もしんどかったのは、マリーさん待機中。
大好きすぎて初演の記憶すら残ってたマードック・アストのやりとりに、ランディ・アーチェの感動の再会。
そして、漏れ聞こえる声は耳に入れておきたい役者としての気持ち。
・・・100泣くやん。
袖で聞いてるのよ、特等席も特等席やん。
こればっかりは配信見て、泣けなかった分これから泣こうと思います。
それ以外にも、苦労したシーン袖でずっと見守って下さってた青さんとか。
開演前、下手待機は私一人だけど、あいさつに回ってきて下さった繞さんとか。
舞台監督の慎一さんが開幕のキューを入れる横で深呼吸してたこととか。
結局、振り返ると止まらなくなるもので。
この辺りにしておこうと思います。
情報解禁から全公演終演まで。
そして、終わってなお、温かいご感想を届けてくださいまして、本当にありがとうございます
一回しかツイートでは触れなかったけれど、公演期間中ほぼ毎日、私のおすすめトレンドには「#ソリチュードタウンの死神」がいました。
ネタバレもキャラバレも避けたいという思いを汲んだくださっているのも届いていました。
実際にご覧いただいた方から「見てほしい」とお薦めしていただける言葉が多かったことも、「見てよかった」と言っていただけたことも、首が痛くなるほどに共感したご感想も、どれもこれも嬉しかったです。
お知らせをお送りしていた方から、公演に入ってから観に行きたいという声をいただくこともありました。
「このチラシ見たことある」と言っていただくこともありました。
ほぼ初めての面会。
私自身もようやくご挨拶できて嬉しかったし、終演後受け取ってくださった生の声を全身で受け止められる時間がとっても幸せでした。
話し下手で、慣れない点ばかりであったことは、素直にごめんなさい。
たくさんいただいたプレゼントも、思いもしてなかったお弁当の差し入れも、本当に嬉しかったです。
いつも以上にパワーをいただいて、この作品を応援してくださっていて、座組全員のことを応援してくださっていることが痛いほどに伝わってきて。
演出上、普段より客席を見ることができた私の目に飛び込んできた、お客様のお顔、満員の客席。
真剣に見入っている視線、息遣い、ハンカチの動き、鼻を啜る音。
カーテンコールのあの拍手。
脳裏に焼き付いて、離れません。
飛び上がるほど嬉しかった。
そんな機会を、そんなお役を、そんな作品を、私に与えてくださったイナネコさんには感謝しかありません。
そして、出会ってくださった皆様にも、感謝の一言に尽きます。
バラシも終わった終幕後、岡本さんに言っていただいた言葉。
「旅とかしたらいいんじゃない」
今の私では、皆様に何かを返すことも、お世話になったイナネコさんに恩返しすることも、到底力不足。
今回の素敵な景色を見させていただいて、素敵な出会いをたくさんいただいて、死ぬほど理解しました。
お芝居をやるために生を選んだ以上、お芝居することから離れるつもりは一切ありません。
が、少しばかり、次のステップを目指して走り出す必要も感じています。
ララをやるにあたってハマってしまった沼よりも、深くて抜け出せない沼に飛び込もうとしています。
それもこれも、今作に関わって、一歩前進させてもらったからこそ。
大好きな座組の皆さんとの別れも、大好きなララやマリーさんとの別れも、寂しくはありますが。
いつか再びご一緒できる、そんな日には胸を張って再会できるように。
また一歩、歩いていこうと思います。
出会ってくださった皆様。
見守っていてくださったら嬉しいです。
改めまして。
劇場に足を運んでくださいました皆様。
SNS他、さまざまな形で応援してくださいました皆様。
照明・音響はじめ、支えてくださったスタッフの皆様。
この作品に出会わせてくださり、そして生きさせて下さった岡本さん。
衣装・小道具他、お芝居以外でも支えて下さったイナネコ劇団員の皆様。
心強すぎるTeam Mistyの皆様。
信頼する好敵手笑梨さん、そしてTeam Windyの皆様。
ララ、マリーさん。
この作品に関わってくださいました全ての皆様に、心からの感謝を申し上げます。
またどこかでお会いできるその日まで。
大丈夫だよ。
いつかきっと会えるよ、心が通じていればきっと会えるよ。
本当にありがとうございました!
Team Misty ララ/マリー 阿部雪音