BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ
Side N
リビングのドアを入ると右手にキッチン、左手がダイニングテーブルだ。慌てて駆け込んだキッチンで鍋の火を止めて俺はホッとため息をついた。
「大丈夫だった?」
「うん…あ、大野さんお風呂先入る?どうする?」
俺が聞くと、大野さんはキッチンの上を見た。
「まだ作ってる?」
「うん、後ルー入れて、サラダ作るくらいだけど」
「じゃあ後で入るわ」
大野さんはダイニングテーブルに座ると、先ほど受け取った荷物を開け始めた。俺はキッチンに向き直ると、箱から取り出そうとしていたルーを手に取った。
どうしよ、落ち着かないな…
大野さんはダイニングテーブルの奥側に座っている。そこに座ると、キッチンが丸見えだ。もっとよくないのは、うちは対面型でもなんでもないキッチンで、カウンターが奥にある。つまり、料理している俺の後ろ姿は大野さんから全部見えるわけで…
現に、包み紙がガサゴソ言う音がピタッと止まって、大野さんがこっちを見ている気配がする。
「んふ…絶景じゃん」
ちらりと振り返ると、大野さんが包みを開ける手を止めてにこにこしながらこっちを見ていた。
「あの…やりづらいからあんま見ないで」
「んふふ」
大野さんの視線が俺の背中のあちこちに飛ぶのがわかって、俺は体のそこかしこが熱くなるのを感じた。特に先ほど触 ら れたところはすぐにその感 触 を思い出してしまって落ち着かず、俺は 脚 をぴったり閉じた。ルーを箱から出して、小分けの中袋のまま四つ割りにしようと手に力を入れたとき、後ろに気配を感じた。
「カズ、可愛い」
「あ…」
振り向こうとしたとき、後ろからぎゅっと抱きしめられて、俺はびくっと体を揺らした。途端に大野さんの体が背中にぴたりと密着する。
「カズ…」
「ぁ…んっ…」
後ろから耳のふちに唇を 這 わ されてぞくりとした瞬間、持っていたルーの袋を手から落としてしまう。
「ひゃっ…あうっ…」
大野さんの熱い 舌 が、 耳 のふちをな ぞ って、腹に回された大野さんの腕が俺をぎゅっと抱 きしめる。
あ…大野さんの香りが…
働いてきた男の香りになってて…
「大野さ…ダメ…っ…」
これは…抗 えないやつ…かも…
大野さんの腹に回った手が、ゆるゆると上に移動してきて、その度にぴくぴく体が跳ねる。
「待って、ルー入れなきゃ…ふあっ」
いつのまにかエプロンの下に大野さんの手が潜り込んで、粒に触 れ、俺は声を上げた。
「やっ…ゃあんっ…」
大野さんの長い指が、両方の粒に吸い付くように触 れて、そこを押しつぶし始めた。
「ぁ…あぁ…待って…」
「エプロンだから、すぐさわ れんだよな…」
大野さんのかすれた声が耳元で聞こえて、次の瞬間、きゅ、とつままれて俺は体をよじった。
「あっ…んっ…やぁっ…」
「ほら、シチュー、ルー入れてな…?」
そんな言葉とは裏腹に、大野さんはびくびく跳ね続ける俺の 体 に自分の 体をぐいっと押し付けてくる。その中心は、すでに元気で…
こんなんじゃ
シチュー完成しないじゃん…