Turbulence 2 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。







「ちょっと…びっくりしただけだって…」


恥ずかしくて窓側にそっぽを向くと、大野さんは機体の壁に設けられた窓のシェードに手を伸ばして、俺に上げるように促した。


「見てみ?星とかは、綺麗に見えるかも」


シェードをあげて、少しできた隙間から窓を覗いた。雲ばかりでなにも見えない。


けれど、見上げると、雲の切れ間から、一瞬だけ星が見えた。


「リーダー、星」


「ふふ…おいらの位置だと見えねぇから」


大野さんは座席から身を乗り出すと、俺の体に被さるようにしながら、顔を窓に近づけた。


腕や胸に感じる大野さんの体温と、甘い香りにどきんとする。



見づらいし、



手、離せばいいのに…



ぎゅっと握られた手は、座席の肘掛けに置かれたままだった。


星を見つけようと、つないでいない手で奥の肘掛けを掴んで、シェードの隙間から上を見上げる大野さんの横顔をじっと見る。


ガクン


また、一瞬急降下する感覚に襲われて、俺は思わず自由な手で俺の上にいた大野さんの肩を抱いた。つないだ手をぎゅっと握る。


「ふふ…すごい揺れんね」


「大丈夫?席…ちゃんと座って」


俺は、俺の胸の上で、俺の腕にしがみついた大野さんに言った。大野さんの綺麗な瞳がまっすぐこっちを見ている。



どうしよう…



このドキドキいってるやつ、



飛行機のせいだけじゃないかもしんない…



「にの、絶対落ちたりとかしないから大丈夫だよ」


大野さんは俺の隣の席にもう一度深く座り直しながら言った。


「わかってるよ、そんなこと」


「嵐が乗ってるからね。乱気流なんかに、負けない」


大野さんは、んふふっと満足そうに笑って、つないだ手はそのままに、目を閉じた。





バカ



バカ





何、うまいこと言ったみたいに言って…




言葉にできない気持ちが頭の中を駆け巡って俺は唇をかんだ。




こういうとき、



手を離さないでいてくれる



あなたが、俺の特別なんだって



思い知っちゃうじゃん…



「あ、にの…シェード下げとかなきゃ」


大野さんは思い出したように目を開けて俺を見た。


「乱気流を抜けたら、朝なるから、絶対まぶしい」


大野さんはそれだけ言うと、再びぱたっと座席にもたれかかって目を閉じた。



…そうだ。



シェードはさげておかなきゃ。



乱気流を抜けたら、








きっと、まぶしい朝日。





つないだ手がみんなにばれたら、



困るもんね…






俺はシェードを下ろして、大野さんとつないだままの手に、毛布の端っこをかけて、目を閉じた。










-終-