2002年7月 健太君 高校1年生の頃

は臨時の集会に集まっていた。
集会のメンバーというのが、以前ゆきなが親しくしていた6人のメンバーの事である。

俺は、どうしてもそいつらに伝えたい事があり、
無理をいって集まってもらった。

澤: 『お前…。何度も何度も俺たちを招集すんじゃねえよ!!』
『ドラゴンボールすらそう簡単にあつまんねーよ…。』

松本:『ほんと、それ。』 『毎週集まってんじゃねえかよ!!(笑)』

堂川:『郡山までくるのは、結構電車賃がバカになんねーんだよ。』
『お前は金もってるかもしれねーけどな…。』


桐山:『にしても、招集率よくない??(笑)』 『なんだかんだで全員集まってるし。』
木村:『まあ、主役の由紀菜ちゃんは仲間外れなんだけどね…(笑)』

斉藤:『そんで、用ってのはなんなんだよ。大事な話だから俺たちを集めたんだろ?』

『あぁ、ありがとう。』
『俺、ここ1週間で生まれ変わったわ!』


『あ?』
『清々しい顔でワケわけんねーこと言ってんじゃねえ、ノッポやろう!』

『…(笑)』 『まだ、二言しか発してないけど…(笑)』

『お前、二言目までは下らねえ事言っても許してやる。』
『次、発する言葉がクソだったら、ボコすからな…。』


『いやいや!!!!!待てって、聞けよ!!!!』

『はい、三言目もクソでしたーー。殺す。』
『待てって!!!!!!!!!!』

すると、全員が腹を抱えて笑った。
相当、俺の慌てっぷりが面白かったようだ。
俺は、みんなが笑う姿をみて、少し安心した。

『それで、健太さん。どうしたの?急に僕たちを集めて。』
『あぁ、あのな、聞いてくれ。』
『俺は、まずはお前たちに謝らないといけない。』

『あ?また何かやらかしたのか?』

『この前、俺の彼女と、由紀菜と大悟と俺の4人で、あの公園に行ったんだ。』
『そしたら、見事に絡まれちまった…。』
 『誰に。』

『て、てめえ、まさか!!!!!!!!』
 『…。』
『アイツらか!!!!』

すると、澤が俺の胸元をつかんだ。
『お前!!!!!!!!!!』
『4人で何ができんだよ!!!!!』
『うち2人は女だぞ!!!』 『怪我は!!!!!』
『由紀菜は大丈夫なのか!!!!!!!!!』


すると、桐山が間に割って入ってきた。
『ちょっと、澤君!!!』
『落ち着いて!!』 『話きこうよ!!』



斉藤:『んで、風間。』 『絡まれて、どーなったんだ。』

俺は、あった事実をすべて6人に話した。
由紀菜が蹴られてしまったこと。
リュックの話。
大悟・藍佳がやられてしまったこと。
そして、俺が最後ケンカに勝てたこと。
ケンカに勝てた俺なりの理由。

すると、憤慨していた澤も少しずつ落ち着きを戻してきた。

『俺、今まで友達いなかったからさ、簡単な事がわからなかったんだよ。』
『でも、由紀菜は本気で俺の事、友達だと思ってくれてる。』
『俺がアイツらにいじめられてた過去もすべて包み込んでくれた。』
『だから、俺が傷つかないように、必死に体張って守ってくれた。』

『そんとき、俺は由紀菜の笑顔を守らなきゃって思ったんだ。』
『そうか、そうやってお互いを思いあってるから、お前ら7人は最強なんだってそう感じたよ。』
『違うか??』


松本:『分かったように、簡単に俺たち7人の友情を語るんじゃねえよ。』
木村:『でも、まあ…。それが、ベースだよね?まっちゃん。』

『…。まぁ。』
『風間くん、簡単な事じゃないよ。』
『頭でわかってても、行動に移せないよ。』
『風間君が本気で由紀菜ちゃんの笑顔を失いたくないってそう思ったんだよ。』
『本気だったから、守れたんだと思う。』
『でも、それは簡単な事じゃない。』


『そうだな。いじめられてる奴の気持ちなんか俺には分からん。』
『でも、お前がいじめられてた過去から抜け出して、今の気持ちまで成長したんだ。』
『それは簡単じゃねえよ。』


『そういや、僕もそうだったなあ…。』
『今もみんなの扱いはひどいけど…、でも勇気を出すことが怖くなくなった。』
『みんなが守ってくれるから。』


『風間は、由紀菜以外の俺たちも守ってくれるのか?』
『もちろんだよ。』
『だって、こんな俺を仲間にいれてくれたじゃねえか。』
『高校を卒業するまで今後お前らに会えないなんてツライって思う。』

『でも、会えなくても、待ってる仲間がいるってめっちゃいいわ!』



すると、また全員が顔を見合わせて笑った。

堂川:『お前、俺たちと似てるな。』
『そうなのか?』
『お前みたいなにクズでどうしようもねえ過去を持ってても、仲間だけは誇れる、守れる。』
『お前にはそういう素質がある。』

『だから、俺たちは、お前が嫌いじゃない。』

『…。』 『なんだ、それ…。』
『嬉しすぎるだろが、今まで友達いなかった俺にはよ!!!!!!!!』


その後、俺はみんなの前で男泣きしてしまった。



斉藤:『風間。お前が最初に由紀菜をいじめてなかったら、お前は由紀菜と付き合ってたのか?』
『限りなく、由紀菜の好きなタイプだな。』
『はぁ…。』

『それにしても、健太に抜かれてんじゃねえよ、バカ大悟め。』
『俺が見込んだ男以上にすげえ奴現れちまった…。』




『おい、風間!!!!!!!!!』 『おう…。』
『お前が由紀菜を幸せにしろ。』 『そばから離れるな。』
『どういう意味だ…?』 『自分で考えろ!!!!!!!!』
『お前にしか、できねーこと。たくさんあるだろ?』
『俺たち6人分の気持ちをお前が背負え。』
『そんで、高校を卒業して、いつか会う時が来たら。』
『お前が俺たちのリーダーだ。』 『異論はあるか!!!!!!!!!!』


『ねえ。』 『俺も。』
『私も、ない。』 『由紀菜ちゃんを、ヨロシクね。』
『ちなみに、俺たちの事も頼んだぞ!(笑)』

『わかった。』


                                       つづく。